標高525メートルの展望台から屈斜路湖を見下ろす天下の絶景…美幌町・あの街行く北海道
美幌峠頂上に位置する美幌町の「美幌峠レストハウス」で26日に恒例の「美幌峠まつり」が開催される。峠を訪れる観光客の交通安全を祈願するもので、ここから観光シーズンが本格化する。 標高525メートルの展望台から日本最大のカルデラ湖「屈斜路湖」を見下ろす「天下の絶景」が広がる。峠道は1920年に開通し、昭和初期から観光スポットに。道路の整備や周辺施設の発展を繰り返し、道内の観光地の王道的な存在で、昨年は年間で約76万人が訪れるなど人気は健在といえる。 もう一つの名物、雄大な湖を覆う「雲海」はレア感がたっぷりだ。雲海が発生する条件は〈1〉春、もしくは秋〈2〉夜明け前から早朝の時間帯〈3〉湿度が高く、気温が低い。無風などがある。「春夏の時期は月に平均3日程度。秋冬は月に計10~15日間ほど見られます」(美幌町商工観光課)。自然現象が相手だけに運の要素も含んでいるが、雲海に出会えれば、その感動は倍増するに違いない。 〇…道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」が人気を博している。「地域を食べる」をコンセプトに美幌峠レストハウスの一部を2022年4月に改装。絶景が見渡せるため、道内の道の駅ランキングでは上位の常連だ。看板商品「あげいも」(3個・450円)のほか、オホーツク産の鹿肉を低温調理で仕上げた「えぞ鹿肉ロースト丼」(1350円)も絶品。夏でも冬でも温かく迎えてくれる。 〇…短い夏の風物詩「美幌観光和牛まつり」が7月14日に網走川河畔公園で開催される。芝生の上に約350基の炉が並べられ、美幌産の黒毛和牛を堪能できる。例年1万人以上が詰めかけるが、コロナ禍の影響で昨年4年ぶりに復活した。230グラムの牛肉が付いた前売り券(2000パック限定)が1700円、当日券(200パック限定)は1900円で販売中だ。 ◆美幌町 オホーツク海から約30キロの内陸に位置する道東部の町。1923年に美幌町が誕生。町名の由来は、町を流れる清流の水量が豊富なことからアイヌ語の「ピ」(水が多い)と「ポロ」(大いなる所)から。人口は1万7575人(4月末時点)。平野浩司町長。
報知新聞社