ミニバンで2000万円って高すぎじゃね? 共通のプラットフォームも価格差3倍!! レクサスLMとヴェルファイアは何が違う?
新世代VIPカーとしてすでにおなじみのトヨタ アルファード/ヴェルファイア。このアル/ヴェルと共通のプラットフォームを使うのがレクサス LMだ。アル/ヴェルとLMはいわば兄弟。なのに価格差は約3倍!!いったいどこがどう違う!? 【画像ギャラリー】前席で運転するか後席でくつろぐか……レクサス LM&トヨタ ヴェルファイアあなたならどちらに乗る!?(31枚) ※本稿は2024年4月のものです 文/渡辺陽一郎、写真/TOYOTA、ベストカー編集部 ほか 初出:『ベストカー』2024年5月10日号
■アル/ヴェルとLMを乗り比べ
レクサス LMでは、運転席の後ろ側に、後席のプライバシーを守るパーティションが装着される。 この上側には調光機能を備えた昇降ガラスが備わり、ルームミラーによる後方視界は確保されるが、ヴェルファイアに比べて圧迫感が強い。前席は後方へあまりリクライニングできず、大柄なドライバーはスライド量も不足するだろう。 その代わりの後席の快適性は、当然ながらレクサス LMの圧勝だ。2人掛けのシートは各部の調節も電動式で、リラクゼーション機能も備わる。複雑な機能を採用しながら、座面の前側も柔らかく座り心地がいい。 ヴェルファイアZプレミアの2.4Lターボは最高出力が279ps。レクサス LMはこのエンジンをベースにしたハイブリッドを搭載してシステム最高出力は371psだ。車両重量は約2.5トンだが動力性能に余裕がある。 カーブを曲がる時の挙動はヴェルファイアが軽快だが、レクサス LMもショックアブソーバーの減衰力を電子制御するAVSなどが備わり、ボディの傾き方が穏やかに進んで安定性に不満はない。乗り心地は少し硬いが、ヴェルファイアに比べると大幅に快適でノイズも小さい。 LMの価格は2000万円だからヴェルファイアZプレミア4WDの約3倍だ。機能と価格のバランスを考えると、ヴェルファイアやアルファードが買い得で、レクサス LMは音や乗り心地をさらに洗練させて欲しい。快適性を追求するならV型6気筒3.5Lハイブリッドが相応しい。 ●レクサス LM500h ・全長:5125mm ・全幅:1890mm ・全高:1955mm ・ホイールベース:3000mm ・最低地上高:140mm ・最小回転半径:5.9m ・車両重量:2460kg ・エンジン:直列4気筒DOHCターボ HEV ・総排気量:2393cc ・最高出力:275ps/6000rpm ・最大トルク:46.9kgm/2000-3000rpm ・モーター出力/トルク:F=87ps/29.8kgmR=103ps/17.2kgm ・トランスミッション:6AT ・WLTCモード燃費:13.5km/L ・Fサスペンション:ストラット ・Rサスペンション:ダブルウイッシュボーン ・タイヤサイズ:225/55R19 ・車両価格:2000万円 ●トヨタ ヴェルファイア Zプレミア ・全長:4995mm ・全幅:1850mm ・全高:1945mm ・ホイールベース:3000mm ・最低地上高:155mm ・最小回転半径:5.9m ・車両重量:2180kg ・エンジン:直列4気筒DOHCターボ ・総排気量:2393cc ・最高出力:279ps/6000rpm ・最大トルク:43.8kgm/1700-3600rpm ・モーター出力/トルク:― ・トランスミッション:8AT ・WLTCモード燃費:10.3km/L ・Fサスペンション:ストラット ・Rサスペンション:ダブルウイッシュボーン ・タイヤサイズ:225/55R19 ・車両価格:655万円