「どういう形か分からないが…」 ソフトボール上野、ロス五輪へ思い
ソフトボール女子のニトリJDリーグ・プレーオフ第3日は16日、愛知・パロマ瑞穂野球場で準決勝があり、2年ぶりの優勝を狙ったビックカメラ高崎(東地区2位)は、日立(東地区1位)に1―3で敗れた。ビックカメラ高崎は、先発した42歳の上野由岐子が同じ打者に2本塁打を浴びて3失点。「私の責任で負けた」と唇をかんだ。 【写真特集】上野由岐子、伝説の熱投 ソフトボール日本代表の軌跡 高々と上がり、柵を越えていく打球を見つめるしかなかった。上野は立ち上がりから直球は走り、制球も良かった。しかし、一回に2死から安打を許すと、4番・山内早織への外角のシュートがやや甘くなり、2ランを打たれた。 六回には再び山内に一発を浴び、差は3点に広がった。「しっかり振られた」。落ちる変化球を読まれた。 今季のレギュラーシーズンは15試合に登板して防御率0点台。年齢を重ねても安定感は変わらず、スタッフは「エースは上野」と信頼を寄せる。一人でマウンドを守った準決勝も四死球はゼロ。102球を投げ抜いた。 今季を終えた上野は試合後、「まだ投げられるという手応えがあった」と振り返ったが、さらなる目標についても明かした。 ソフトボールは今夏のパリ・オリンピックの実施競技から外れたが、2028年ロサンゼルス五輪で復活する。「日本に求められているのは金メダル。どういう形になるか分からないが、力になれるよう準備したい」。まだまだソフトボール界の先頭に立つ覚悟だ。【黒詰拓也】