米インフレ、目標に向け推移 労働市場は堅調=クーグラーFRB理事
Howard Schneider [ワシントン 3日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は3日、米国のインフレ率はFRBが目標とする2%に向けた安定的な軌道に乗っている公算が大きいとの見方を示した。労働市場については、「緩やかに」冷え込みつつあるものの堅調さを維持しているとした。 クーグラー氏はデトロイト・エコノミッククラブでの講演で「最大雇用と物価安定という(FRBが担う)二重責務の達成に向け大きな進展が得られ、経済は良好な状態にある」とし、「労働市場はなお堅調で、インフレ率は目標とする2%に向けて持続可能な軌道に乗っている」と述べた。 また、現行政策は経済の不確実性に対応するために良好な位置にあるとの認識を表明。ただ、17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを支持するかについては言及せず、「政策は予め決められた道筋にはない」とし、会合ごとに判断を下すと述べるにとどめた。 6日に発表される11月の雇用統計については、ハリケーン被害のほかストライキの影響を受けた10月から雇用の伸びは回復したと予想していると言及。米国は現在、完全雇用に近い可能性があるとし、「問題はこの状態を維持できるかどうかだ」と述べた。 トランプ次期政権については、何の政策もまだ制定していないため、判断を下すのは尚早との考えを示した。