選挙は大事、分かるけど…〝後出し〟衆院選に恨み節「わが子の運動会に行けない」
衆院選の投開票日が見込まれる27日は、鹿児島県内各地で学校の運動会やスポーツイベントが予定されていた。投票所を見直して、予定通り開催する自治体がある一方、日程変更を余儀なくされた行事も。関係者は調整に追われ、保護者からは不満も漏れる。 【写真】〈関連〉運動会の日程変更を伝える小学校のホームページ(画像は一部を加工しています)
県教育委員会によると、4月時点で県内の小、中、義務教育学校106校が27日に運動会を予定していた。出水市の3小学校は、投票所を体育館から変更して、運動会を行う予定だ。市教委と選挙管理委員会で協議し、近くの高校や保育園に代替所の設置を依頼した。選管事務局は「対象となる自治会では、新たな投票所の地図を付けた文書を全戸に配って周知を徹底したい」とする。 鹿児島市では、小学校28校が運動会の日程を見直した。同市の吉野小は、26日に1日前倒す。6年生の長男が通う女性(54)は、訪問介護の仕事が入っていたが、小学校最後の運動会を見届けるため、代わりのヘルパー探しや日程調整を急ぐ。 保護者の中には、仕事の都合がつかず、見に行けなくなった人もいるという。「選挙も大切だが、運動会も年に一度の特別な行事。投票所を別に探すなど、後から決まった方を調整してほしかった」とこぼす。 人手の問題から影響を受けたイベントも。伊仙町は、町駅伝大会を11月3日に変更し、監督らへの連絡を急いだ。町の担当者は「職員全員で交通整理などにあたるため、投票所の立ち会いがある選挙と同日開催は困難だった」と理解を求める。大和村も、職員が運営にあたる村民体育大会を11月10日に移す方向で調整している。
南日本新聞 | 鹿児島