【ストップ!詐欺被害】若者が犯罪に巻き込まれないために「闇バイトで実行犯に」「恐れずに警察に相談して」暴力団の影も 福岡
闇バイトをめぐっては12日、福岡県内で動きがありました。 ■くまもと県民テレビ・花木瞳記者 「捜査員が道仁会の事務所に入ります。これから家宅捜索が始まります。」 熊本県警が、福岡県久留米市にある指定暴力団道仁会の事務所を家宅捜索したのです。詐欺事件などで現金や通帳などを受け取る「受け子」や現金を引き出す「出し子」を、SNSで募集したとして、職業安定法違反の疑いで、道仁会系組幹部の西村達哉容疑者(27)が逮捕されています。西村容疑者は、闇バイトを勧誘する「リクルーター」グループのリーダー役だったとみられています。
“闇バイト”に暴力団の組幹部が関与していたことについて、工藤会の頂上作戦などを指揮した福岡県警OBの尾上芳信元暴力団対策部長は、末端の暴力団組織が闇バイトでカネを集めるために募集しているのではと分析します。 ■尾上芳信 元 福岡県警 暴力団対策部長 「27才という若さから考えて、おそらく3次団体、4次団体の、少人数しかいない組織の1幹部ということが言えるのではないか。」 最近、各地で起きている闇バイトをめぐる事件については。 ■尾上 元暴力団対策部長 「最近では末端の組も、しのぎがだんだんと厳しくなって、闇バイトで募集して手っ取り早く収益が上げられる、しのぎができるということで、強盗あるいは強盗殺人にまで発展してしまったのかなと思っています。」 その上で、尾上元暴力団対策部長は、若者が闇バイトに加担して犯罪に関わることについて、自分のこれからの人生を考えて行動してほしいと訴えます。 ■尾上 元暴力団対策部長 「闇バイトの募集に応じている若者は、ある一定程度、お金に困って、安易に短時間でお金が稼げると募集に応じている。ふたを開けてみれば強盗事件の実行犯にさせられて、場合によっては強盗殺人にも発展している事件もある。身分確認をされて免許証やマイナンバーを取得されたから断り切れなかったということをよく耳にしますが、恐れずに、将来の自分の末路をよく考えて警察に相談をしてもらいたいと思っています。」 SNSが普及したことで、手元のスマートフォンをタップすることで誰もが簡単に犯罪とつながる恐れがあります。犯罪に巻き込まれないために、一人一人が日頃から警戒していく必要がありそうです。