娘のオムツ卒業が物への執着を手放すきっかけに【人生が回り始めた「ダウンサイジングストーリー」】
今、なぜ暮らしを「ダウンサイジング」? 人生が回り始めた私の「ダウンサイジングストーリー」
何がきっかけで、どうやってものを減らし、その結果どう変わった? 気になるのは、その詳細。家をすっきりさせることで暮らしを前向きに転換した方のリアルな体験談は、あなたがダウンサイジングに着手する、何よりのモチベーションになるはず。
●くーさん ・家族構成:夫、長女11歳、次女9歳 ・間取り:3LDK ・広さ:約100㎡ グラフィックデザイナー。10年前、当時築40年のマンションを購入し、フルリノベ。ライフスタイルに合わせて夫がDIYし、模様替え。インスタグラム(kuu_ashita)
ダウンサイジングして どう人生が変わった?
・日々のイライラが減った ・過去の執着から解放され、前向きになれた
服、本を80%減 娘のオムツ卒業がものへの執着を手放すきっかけに
「自分たちで手を加えながら、楽しく暮らしたい」と、築古のマンションを最低限リノベし、夫が内装のほとんどをDIYで作り上げたスイートホームのはずが……。引っ越したのは長女の産後すぐ。増え続けるベビー用品やおもちゃを整理できぬまま、2年後に次女を出産。しばらくは家を楽しむどころか、ものを積み上げるように暮らしていたと振り返ります。 「幼少期から片付けが苦手で、散らかった家に慣れきっていました。でも次女がオムツを卒業してオムツ置き場がすっぽり空いたとき、心がふわっと軽くなったんです」 その日を境に、ベビーベッドや子ども服、本や雑誌を手放し始めます。とりあえず「保留ボックス」にものを入れ、必要なものは元に戻していく、というルールを決め、持ち物の量は約半分に。 「以前はいつもイライラしていたのに、ある日『ママ、夕陽がきれい』と言う娘たちと一緒に『わ~きれい』と感動する余裕のある私が……。自分でも驚きました(笑)」 ものが順調に減りだした当時、1つだけ目を背けていたものが。「私はずっとフォトグラファーになりたかったのですが、体を壊して断念。諦めたはずなのに、大量のカメラ機材を捨てられず、見るたびにちょっと心を痛めていました」 それがある日、ふと気持ちが吹っ切れ、専門店へ売りに出します。「ごっそりと機材が消えたとき、家の中には、見て心地のいいものだけで十分だな、と。この心境に至るまでに5年かかりました。ものときちんと向き合うことが、何よりもストレスをためないことだと実感したので、これからもずっと、シンプルライフを続けていきたいと思っています」──くーさん