【全文】BBC日本語版開設(上)「『革新する』が93年前から一貫した答え」
英国放送協会(BBC)は10月から日本語版ニュースサイトをオープン。15日に都内でプレスイベントを行った。冒頭、BBCグローバルニュースリミテッドCEOのジム・イーガン氏がBBCの報道姿勢や日本語版を開設した経緯などについて説明した。 【全文】BBC日本語版開設(中)「ソーシャルがニュースの編成に影響力」 以下はその全文。
その国の歴史を理解してニュースを伝える
司会:皆さま、大変長らくお待たせいたしました。それではただ今よりBBCニュースサイト日本語版、BBC.jp発表記者会見イベントを始めさせていただきます。本日はお忙しい中お越しいただきまして誠にありがとうございます。私は本日、司会・進行を務めさせていただきます柳沼愛子と申します、どうぞよろしくお願いいたします。本日は同時通訳レシーバーをご用意いたしております、使用中に不具合などございましたらお近くのスタッフまでお申し付けください。それではまず初めに、BBCワールド ジャパン、代表取締役マネージング・ダイレクター、渡辺雄二よりごあいさつさせていただきます。お願いいたします。 渡辺:皆さま、本日はお忙しいとことお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。BBCワールド ジャパンは過去21年間にわたり、同時通訳付きで国際ニュース放送を放映してまいりました。このたび、新たにデジタルのプラットフォームを導入できますことを誠にうれしく思っております。本日はロンドンよりCEOのジム・イーガンが来て、その戦略について説明させていただきたいと思います。またこの業界でのリーダーの方、それからジャーナリストの方にお集まりいただきまして、ディスカッションも行いたいと思っております。 本日のプレゼンテーションの前にBBCニュースのスピリット、考え方について簡単に説明させていただきたいと思います。ここに書いてあります「LIVE THE STORY」というのがそのスピリッツを語るものでございます。この場合のストーリーというのはニュースのことを指しております。まさしくニュースを生きる、そして生きたニュースを配信するという心が込められております。このためにわれわれは世界の放送局の中で最大規模の記者、それから拠点を持っております。その数は約100カ国、70拠点、そしてジャーナリストの数は2,000人を超えるものであります。これは世界の放送局の中で言うと、最大規模のものです。 このスピリットの中で強調したいものは、われわれはその2000人のジャーナリストがその国で暮らし、その国の空気の吸い、そしてその歴史を理解して、その背景を理解してそのニュースを伝えたいという心であります。で、あるがゆえにわれわれはその国の人と同様、いち早くそのニュースに接することができ、そのニュースをどのように配信すればいいかということが分かっていると、それを理解したいというふうに思っております。 ニュースが起きてからそこにレポーターを配信するのではなく、すでにその国で理解していた記者がその国の生きたニュースを配信するというのが、この「LIVE THE STORY」に込められたスピリットです。われわれはこのニュースの価値を信じております。今回のデジタルプラットフォームの導入により、日本でもさらに多くの人々にこのデジタルニュースが触れられますことを希望しております。 それではBBCグローバルニュースリミテッドのCEO、ジム・イーガンを紹介したいと思います。ジム。