それぞれ座右の銘を書いた色紙を交換し、笑顔を見せる鈴木村長（右）と石田市長＝秋田県大館市

　現職首長の中で全国最年長の鈴木孝雄青森県田舎館村長（87）が15日、秋田県大館市役所を訪問し、全国最年少市長の石田健佑市長（27）＝青森工業高校卒＝と対談した。2人は年の差60歳で共にうし年。互いの信条や座右の銘などをテーマに語らい、親交を深めた。 　石田市長は大館市出身。9月の同市長選で初当選した。父親の仕事の関係で小学校から高校までを青森市で過ごし、田舎館村が誇る「田んぼアート」を見に行ったこともあるという。 　対談は鈴木村長たっての希望で実現。選挙の際「若過ぎる」「経験不足では」と指摘を受けたという石田市長に対し、鈴木村長は、自身が40代で村議選に臨んだ時も「まだ早い」と言われたと説明。「若いうちはいろいろ心配されるし、年を取って83歳で（前回村長選に）出た時もまた『厳しいぞ』と言われた」とユーモアを交えて語った。 　石田市長は対談後の取材に「いい経験をさせてもらった。年齢は関係なく、気持ちや目指すものが大事なことを再認識した」。鈴木村長は「年寄りの良さと若い人の良さを併合する市長の信念は素晴らしい。対談できてよかった」と満足そうだった。 　鈴木村長は村議を5期務めた後、2004年の村長選で初当選し現在5期目。11月17日の任期満了での引退を表明している。