モスクワ・テロ事件の背景にある「SCOの近年の動き」
今回のテロ事件を重視する中国
中川)今回のテロに関して、中国側の反応を見ると、かなり自分事のように考えています。国営新華社通信というプロパガンダメディアがありますが、ここでは特設ページをつくって大きく扱っています。ウクライナ侵攻やイスラエル・ハマス衝突についても特設ページをつくっていたので、同じくらいの扱い方でモスクワのテロを自分事のように考えています。SCOが反テロであること、また中核国の片方であるロシアで起こったという状況を、中国としても重視しているはずです。 飯田)中国も。 中川)もし、中国が事前に知っていてロシアに言っていたとしたら、勝手に泳がせてロシアに攻撃させるなど、そもそも中国側としてもないだろうと思います。そう考えると、単純にロシアが防げなかったのかも知れません。 飯田)ロシア国内でも若者の人手がウクライナ侵攻に取られていたり、警戒監視が緩んでいたという説もあります。 中川)真相はともかく、背景情報としてはアフガンとイスラム国の関係、SCOの関係、SCOの近年の動きなどがあり、このような悲惨な事件につながった可能性があります。