京丹後に一棟貸しホテル「ドットナンバー」 地元老舗宿泊施設が新業態
一棟貸しホテル「.No(ドットナンバー)」(京丹後市網野町小浜)が12月7日にオープンした。経営は「Guest house こばま荘」(網野町)。(京丹後経済新聞) 【写真】宿の様子(写真提供=.No) 同店のコンセプトは「テント以上、ホテル未満の秘密基地」。建物は、兵庫県に住む建築会社を営む前オーナーが別荘として建てた。斜面のある変形地にあり、室内に段を設け、土地の特性を生かしている。小浜海水浴場まで徒歩5分ほどの立地や、バーベキュースペースやテントサウナを自由に使えることから、「気軽にアウトドアを体験できる場所」として売り出す。「こばま荘」の源泉かけ流し温泉も利用できる。 「こばま荘」は1968(昭和43)年、「お母ちゃん民宿 谷口」として宿業を始めた。離湖の近くにあった平屋の家を、現店主の谷口奏さんの祖父母が宿として開いたという。1980(昭和55)年に現在の場所に移転し、1997(平成9)年に1泊2食付きの宿「割烹 こばま荘」としてリニューアルオープン。当時は人口温泉を使っていたが、1999(平成11年)年に近隣旅館と共に温泉を発掘し、源泉かけ流しの天然温泉を提供するようになった。今年からは料理の提供をやめ、素泊まり宿「Guest house こばま荘」と、昨年オープンした別館「湯右衛門(とうえもん)」を展開している。 谷口さんは大学卒業後、京都市内の英語教材を扱う会社に就職し、外国人向けの旅行ガイドや侍として居合のパフォーマンスなどを行っていた。退職後、2020年にUターン。戻る前は「京丹後は何もない。家業は継ぎたくない」と思っていたが、いざ帰ってくると自然の豊かさや人の良さを実感し、継ぐことを決めたという。 谷口さんは「仲間内でわいわい楽しみたい人たちに楽しんでもらえる場所。業態を変え、新しいことに全力でチャレンジしていくタイミング。もっといろいろな人に来てもらえたら」と意気込む。 宿泊料は1泊4万円~。最大人数は7人で、それ以上になる場合は相談に応じる。
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