MVPと金栗杯ダブル受賞の青学大・野村昭夢「どちらか取れたらいいなと思っていた」/箱根駅伝
◇第101回箱根駅伝(東京・大手町~神奈川・箱根町往復/10区間217.1km) 箱根駅伝が2日間にわたって行われ、青学大が2年連続の総合優勝を果たした。金栗四三杯と最優秀選手賞には、6区の野村昭夢(4年)がいずれも選ばれた。 箱根駅伝の総合成績&順位変動グラフをチェック! 野村は6区で区間新記録となる56分47秒をマーク。同区間では初の56分台で、従来の区間記録だった館澤亨次(東海大、現・DeNA)が96回大会(2020年)に作った57分17秒を大きく塗り替え、総合優勝に貢献した。 「ダブル受賞できると思っていなくて、どちらか取れればいいなと思っていたのですが、ダブル受賞でうれしく思います」と笑顔を見せる。 原晋監督が「スペシャリスト」と評する野村。山下りについて「平地は押していけるギリギリのペースで走るのが大事ですが、下りは全力を出しても呼吸がきつくありません。それよりも身体へのダメージがあります。56分台を狙っていたのでダメージはありましたが、最後まで行けました」と振り返る。 56分台は前回大会が終わり、「4月から意識してました」。シーズン始めに立てる個人目標も「56分台」を掲げたが、その時は「夢物語。書くだけ書いた」と言う。それでも、「3年間はケガが多かったですが、この1年間、継続して練習できた結果」と胸を張る。 『夢物語』を現実にした野村。今後は実業団で競技を続け、「5000mで日本選手権の上位に入れるような選手になっていきたいです」と意気込みを語った。 「金栗四三杯」は、大会創設者の1人である金栗四三氏の名を冠し、第80回大会に創設。これまで、大会全体の最優秀選手に当たる賞として贈られてきた。だが、今大会から優勝チームの選手を対象に「最優秀選手賞(MVP)」が設けられ、野村が“初代”の受賞者となった。
月陸編集部