65歳以上のリタイア世帯「貯蓄額&生活費」の平均額【産業別】65歳以上の就業者数とは?
2019年に金融庁が発表した「高齢社会における資産形成・管理」報告書では、いわゆる老後2000万円問題が叫ばれました。 ◆【写真4枚】65歳以上の貯蓄額。2枚目~「リタイア世帯の月の生活費」や「産業別・65歳以上の就業者数」グラフもまとめて見る 今、インフレや円安の影響から、老後4000万円が必要ではないかとの声も上がっています。ただ、老後にまとまったお金を準備するのは簡単ではありません。 今回は65歳以上・無職夫婦の貯蓄額や生活費を確認します。 また、60歳代の方は仕事を辞めるか、それとも続けるか悩まれる方もいるでしょう。産業別に65歳以上の就業者の割合や就業者数もみていきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「65歳以上」老後2000万円達成の割合は?無職世帯の平均貯蓄額も確認
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」(2024年5月17日公表)を参考に、まずは世帯主が65歳以上の貯蓄を見ていきましょう。 ●65歳以上の二人以上世帯の貯蓄額(平均・中央値) ・平均:2462万円 ・貯蓄保有世帯の中央値:1604万円 65歳以上の世帯の平均貯蓄額は2462万円となります。 しかし、平均値は一部の富裕層の影響を大きく受けるため、実際の状況を反映していない場合があります。 貯蓄を持つ世帯の中央値は、平均より約800万円少なく、1604万円です。 なお、2000万円を達成している割合は41.2%となりました。 次に、65歳以上・無職世帯の平均貯蓄額を確認しましょう。 65歳以上の無職夫婦世帯の平均貯蓄額は2504万円で、65歳以上全体の平均よりも高くなっています。この内訳は、以下のようになっています。 ・通貨性預貯金:754万円 ・定期性預貯金:846万円 ・有価証券:480万円 ・生命保険など:413万円 これらのデータから分かるように、預貯金だけでなく、有価証券や生命保険なども含まれており、資産運用が貯蓄額の増加に寄与していると考えられます。そのため、貯蓄額を増やすためには、預貯金だけでなく、有価証券などの運用も検討する価値があります。 しかし、老後の資金計画においては、「家計の収支」を把握することも重要です。 具体的な月の収支を確認することで、どれだけの貯蓄が必要かを見極めることができるでしょう。 次に老後の生活費を見てみましょう。