フランス10年債利回り、スペイン債を上回る-2007年以来
(ブルームバーグ): フランス債の利回りが格付けのより低いスペイン債を上回った。この現象は2007年以来。フランス政府が公的財政の穴を埋められるのか、投資家の疑問が利回りに表れている。
26日の欧州債市場でフランス10年債利回りは2.97%となり、同年限のスペイン債を小幅に上回った。フランス債利回りは既にポルトガル債よりも高く、イタリア債やギリシャ債との差も過去10年で最も縮小した。
フランス政府は巨額の財政赤字に対処する予算案の取りまとめに追われており、数週間以内に予算案を議会に提出する必要がある。マクロン大統領が6月に議会解散・総選挙を決定したことで政治的な膠着(こうちゃく)状態が生じ、財政を巡るコンセンサスの形成は難しくなった。
フランスは財政赤字抑制への長期計画から逸脱。昨年の財政赤字は国内総生産(GDP)比5.5%に膨らみ、2027年までに3%に抑えることを求める欧州連合(EU)の目標から遠ざかった。
原題:France’s Bond Yield Surpasses Spain’s for First Time Since 2007(抜粋)
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Aline Oyamada, Alice Gledhill