北海道の絵本作家・庄司あいかさんが紡ぐ優しい世界「ねぇ。きいて」障害のある息子のために…
「ねぇ、きいて。ねぇ、きいて。むねにてをあてて、みみをすませば」 「障害のあるなしに関わらずいろんな人に楽しんでもらいたい」。 あいかさんの絵本にはそんな優しい思いが込められています。
(庄司あいかさん)「(育児の中で)昔の苦しかったこと、未来の不安な事、いろんな事が頭の中をぐるぐるまわってしまって苦しいとき、あると思うんですけれども。そんなときにお子さんの命の音に耳を傾けていただけると、ああこの子って今をこんなに懸命に生きているんだな、命ってあったかいんだなってことに気付けると思うんですね」
「店で絵本を手に取ってもらいたい」
先週、あいかさんたちはある場所へと向かいました。 (庄司あいかさん)「絵本も置いていただけないかなってことでお願いして、きょうは置きに行かせてもらいます」
空知の長沼町にある書店です。 店主の相田良子さん。 先月から不定期で書店を開いています。 あいかさんとはSNSを通して知り合い、店に絵本を置くことになりました。
(本屋KIBAKO 相田良子さん)「絵もかわいらしいし、お話も障害があるからっていうところにすごくすごく何か暗さを感じさせないっていうか、別にそれは普通のことであって、それを楽しむようなストーリー展開になってるので一般の人が読みやすい」
あいかさんの絵本が店に置かれるのは初めてのこと。 みんなに見てもらえるようにレイアウトを一緒に考えます。 (庄司あいかさん)「別の方にこうやって絵本を知っていただく場所を作っていただく事で、私と直接つながりのない方、いろんな方に見ていただく機会というのが増えていくと思うのでありがたいこと」
「店で絵本を手に取ってもらいたい」。 あいかさん、そして家族の夢がまたひとつ叶いました。
(陽菜ちゃん)「私の願いなんですけど、絵本が色んなところに売られて、お兄ちゃんとか障害者に関することをみんな分かって、優しい世界になると思うので、こういう本がどんどん売られていってほしいです」
「絵本を通して笑顔になれる世界」へ。 隼人くんを支える家族の物語はまだまだ続きます。