<MLB速報>ダルビッシュがギアチェンジ投法で連続被弾も8回投げ2勝目
レンジャーズのダルビッシュ有(30)が23日(日本時間24日)に本拠地アーリントンでのロイヤルズ戦に今季5試合目の先発マウンドに上がり、8回を投げて5安打8奪三振2失点の内容で今季2勝目を手にした。3回に連続被弾したが、4回からはギアを入れ替えてロイヤルズ打線を圧倒した。なお、ダルビッシュが8回以上を投げたのは3年ぶり。 序盤は逆球が目立った。0-0で迎えた3回二死からムスタカスにインサイドのカットボールをライトスタンドの前列に運ばれた。さらに続くボニファシオに甘く入ったスライダーをレフトスタンドに持っていかれた。メジャーデビューしたばかりの23歳にメジャー初本塁打を献上してしまったのだ。連続被弾で2失点。 ロイヤルズのチーム打率は.209。現在、リーグ13位と貧打に苦しむ打線に対して、ダルビッシュが序盤から球威で押すのではなく、緩急を使いながら、曲がりの大きいカーブ、スライダーの変化球を勝負球に組み立ててきたが、このパターンではコントロールミスが命取りになる。 4月18日のアスレチックス戦では5回3分の1を投げて4失点で今季2敗目を喫した。わずか82球の降板が少し騒動となった。交代を告げられたダルビッシュが、理解をできない仕草を見せて、「(マウンドに交代ではなく)話をしにきただけと思った」と、試合後に語ったが、バニスター監督は「(交代を)感じるものがあった。すばやくアウトをとる必要があった」とコメント、ブロケイル投手コーチも「今日は内角をせめていなかった」と不満を漏らすなど、ズレがあり、翌日に三者会談を持つ事態に発展していたのである。 モヤモヤを晴らす意味でも、ダルビッシュのこの日の登板は大事だった。 レンジャーズ打線が、そんなエースを援護した。まずは3回一死二塁から4番に入ったアンドルスがライト前タイムリーで1点を返す。 続く4回にはロイヤルズの先発、ハメルが、なんと4者連続の四死球と崩れ何もせずに同点。さらに無死満塁で代わった2番手のアレクサンダーからゴメスのショートゴロの間に勝ち越し点を奪い、ゲームをひっくり返した。 逆転してもらった後の重要な5回をダルビッシュは、バックの好守にも助けられて3人でピシャリ。勝利投手の権利を得て6回のマウンドへ。3番から始まる打線に対してギアを入れた。 本塁打を打たれたボニファシオをストレートでスイングアウトの三振。ホズマーにはセンター前ヒットを許したが、キュスバートを併殺打に打ち取った。ダルビッシュは7、8回もマウンドに上がり、1本のヒットも許さずに113球を投げきった。チームはギャロのソロアーチなどで追加点を重ねて5-2でゲームセット。 序盤は変化球をメインに打たせてとり、勝負どころでギアを入れ替えて、力勝負するというダルビッシュのピッチングマネジメントが機能した。8回でもストレートは153キロをマークしていた。