防火への決意新た、1500人参加し消防出初め式【山口】
山口市消防出初め式は12日、名田島の山口南総合センターで開かれた。消防団員を中心とした消防関係者と来賓、一般来場者計1500人が参加。記念式典と屋外行事を通じて消防精神と防火・防災への意欲を高め、市民の安心・安全を守る決意を新たにした。 式典の開催に当たり伊藤和貴市長は昨年9月に秋穂二島で発生した大規模な山火事に触れ「消防団員による献身的な消火活動や地域住民の協力で人的被害や民家への延焼も無く鎮火できたことに感謝したい。改めて消防団を中心とした地域防災の強化が重要であると強く認識した」と述べた。 訓示で山下一郎市消防団長は「近年、自然災害が頻発、激甚化し、南海トラフ地震の発生も予想される中、地域防災の担い手である消防団への期待は高まっている。これからも一致団結し、地域防災の中核的存在として責務を果たせるよう精進と努力をお願いしたい」と呼び掛けた。 表彰では消防職員2人と団員39人に県消防協会会長表彰を授与。平川や陶の各分団の6家族が日本消防協会会長表彰の消防団員家族表彰を受けた。市長表彰として団員29人と保険会社ネクト(下小鯖)など市消防団に協力した3事業所に感謝状が贈呈された。団員38人が市消防団長表彰を受けた。昨年無火災だった仁保や徳地地域の6分団が無火災分団として表彰された。 式典後、各分団の代表22人がまとい演技を披露。法被を着て、各地域名が記されたまといを力強く上下させ、今年一年の無火災を祈願した。消防局、消防団の職員、団員ら277人による観閲行進も行われた。消防車両の展示やはしご車への乗車体験、廃ホースを材料にしたキーホルダー作りのワークショップもあり、来場者は楽しみながら防災意欲を高めていた。 市内では昨年、46件(前年比18件減)の火災が発生。内訳は建物25件、車両4件、林野2件など。救急の出場は1万332件(同25件増)で2年連続で史上最多となった。搬送は8698人(同82人減)。救助の出場は88件(同5件減)だった。