似ているけれど違う! 意外と知られていない「カヌー」と「カヤック」の特徴を徹底解説
カヌーやカヤックといえば、川遊びや海での定番アクティビティ。何となく似たイメージがある両者ですが、実際にはどんな違いがあるのでしょうか。 【写真】折り紙のようなカヤックの組み立て方を見る(全17枚)
のんびり安全に楽しめる「カナディアンカヌー」の特徴
まず、「カヌー」という言葉の定義について。カヌーはパドルと呼ばれるオールで水をかき前進する小舟の総称です。つまり、カヤックも実はカヌーの一部。カヌーの中に「カナディアンカヌー」と「カヤック」という分類があり、一般的に「カナディアンカヌー」がカヌーと呼ばれています。 カナディアンカヌーの特徴は、「シングルブレードパドル」というパドルを使用すること。パドルの片側にだけ水かきがついているため、ひとりで船の左右を交互に漕ぐ場合は体力が必要になります。そのため、2人で乗って交代で漕いだり、左右の担当を決めると楽しむ余裕も持てそう。 また、カナディアンカヌーは流れが穏やかな場所でのんびりしたい時に最適です。下半身が固定されていないため動きやすく、船体が安定しているのも大きな特徴。子どもやペットと一緒に楽しむ時はカナディアンカヌーを選ぶと良いでしょう。カナディアンカヌーは、元々はネイティブアメリカンが荷物の運搬で使用しており、人や物をたくさん安定して運ぶためにこのような造りになったそう。
漕ぎやすく波があっても楽しめる「カヤック」の特徴
一方のカヤックは「ダブルブレードパドル」を使用しています。パドルの両端に水掻きがついているため、左右を漕ぎ分けるときに持ち替える必要がありません。 カナディアンカヌーは船体上部がボートのように開いている「オープンデッキ」という作りですが、カヤックは座席以外が覆われている「クローズドデッキ」になっているのも大きな違い。クローズドデッキの場合、水が船内に入りづらいためある程度波がある場所でも安心して乗ることができます。2人乗りの場合でも、乗り込む部分はそれぞれ独立しているのも「クローズドデッキ」の特徴のひとつです。
海や川に釣り…… 目的別に選べるカヤックの特徴
カヤックの中にも様々な種類があります。代表的なものが、海での使用に適した「シーカヤック」や川下りに適した「リバーカヤック」です。 「シーカヤック」は船体が細長く、海風の中も真っ直ぐに進みやすいという強みが。海上散歩をしたり、島と島の間など少し長めの距離を移動するアクティビティに最適です。一方の「リバーカヤック」は、急流に耐えるため船体が頑丈なことがポイント。狭い所を俊敏に動ける機動力もあります。 他にも、釣り竿を立てたり、大型のトランクや魚群探知機などが取り付けられる「フィッシングカヤック」や、空気で膨らませる持ち運びに便利な「インフレータブルカヤック」など様々な種類のカヤックが存在します。 カヌーやカヤックが楽しめるキャンプ場も多く、アウトドア好きには身近なアクティビティ。ぜひご自身にあったカヌーやカヤックを見つけて水上アクティビティを楽しんでください。
野中陽平