慶大女子初の五輪快挙へ レスリング尾崎野乃香が決意「金メダルしか見てない」72年ぶりの五輪代表
レスリング女子68キロ級のパリ五輪代表で、現役慶大生の尾崎野乃香(21)が8日、東京都港区の三田キャンパスで行われた壮行会に出席した。慶大出身者としては競泳の寺田登、体操の小野喬に続く金メダルが懸かり、女子では初の快挙を狙う。OBら関係者約200人を前にあいさつし、「パリ五輪で金メダルを取って、慶応義塾初の女子五輪金メダリストとなることを1番に掲げたい」と高らかに宣言した。 尾崎はJOCエリートアカデミーを経て、文武両道を掲げて21年から慶大に進学。90年の歴史を誇る同レスリング部では、1952年ヘルシンキ五輪銀メダルの北野祐秀以来、72年ぶりとなる日本代表としての五輪出場となる。 女子62キロ級では国内選考で敗れて代表を逃したものの、ラストチャンスに懸けて増量し68キロ級に転向。昨年12月の全日本選手権、今年1月の代表決定プレーオフを続けて制し、悲願の切符をつかんだ。「21歳の年に五輪の戦いを経験し、挫折も味わった。五輪がどれほど大変な道のりか、どれほどの思いが必要かを思い知らされた。オリンピアンになれたのは自分だけの力ではない」と感謝を込め、「ここまできたら五輪は金メダルしか見ていない」と決意を語った。