彼女を家に招いたら「ユニットバス」に引かれました。「家賃が安い」と思って決めたのですが…。ユニットバス以外で家賃を抑える上での妥協ポイントはあるでしょうか。
物件選びにおいて、バス・トイレ別を譲れない条件に挙げる人は、男女ともに少なくありません。相談者の恋人のように、ユニットバスを苦手に感じている人もいるでしょう。ユニットバス物件と比べて家賃は高めになる傾向にあり、その他にも希望する条件が多いと、希望する家賃の範囲では収まりにくくなります。バス・トイレ別を希望する場合には、その他の条件をどれだけ見直せるかがポイントです。 この記事では、家賃を抑えるうえで有効な妥協ポイントについて解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
バス・トイレ別はなぜこんなに人気
まずは、バス・トイレ別の主なメリットを押さえておきましょう。バス・トイレ別と比ベて施工コストを安く抑えられる分、ユニットバス物件の家賃は低く設定されている傾向にあります。しかし、それでもバス・トイレ別にこだわる人は多く、例えば以下のような点がメリットに挙げられます。 ・ゆっくり湯船につかれる バス・トイレ別は浴槽の外に洗い場が設けられているため、体を清潔にした後で、ゆっくり湯船につかれます。 ・バスとトイレを同時に使える バスとトイレが独立したスペースになっているため、来客がお風呂に入っているときにも、自由にトイレを使えます。 ・収納スペースを確保しやすい ユニットバスは省スペースのことが多く、トイレットペーパーや洗顔料、シャンプーなどの置き場所に困ることがあります。その点、バス・トイレ別であれば、それぞれの収納スペースを確保しやすく、トイレットペーパーがぬれることもありません。
仮に1万円の差額が生まれるとしたら
では、同じエリアで、バス・トイレ別かユニットバスかという部分でしか違いがなく、相場が1万円ほどユニットバスが安い場合は、どれだけの費用が浮くのでしょうか。生活年数にもよりますが、仮に5年間すみ続けた場合、1万円×12ヶ月×5で60万円ほどの金額が浮くことになります。20歳から80歳まですみ続けるなら、同様の計算で720万円もの差が生まれます。
家賃を抑えるうえで有効な妥協ポイント
好条件を兼ね備えた物件ほど、家賃は高くなりがちです。バス・トイレ別を希望する場合は、その他の条件を見直してみましょう。こだわる人が多くても、自分はさほど気にならない点をできるだけ多く見つけられるかどうかがポイントです。例えば、以下のような点を妥協できれば、バス・トイレ別でも案外安い物件に出会える可能性があります。 ・築年数 新築・築浅の物件は家賃が高めです。築年数が古いものも候補に加えれば選択肢が広がり、予算内でバス・トイレ別の物件を見つけられるかもしれません。狙い目は、リフォーム済みの物件です。築年数はたっていても室内や水回りはきれいで家賃はお得、というケースもあります。 ・駅からの距離 似たような間取りの場合、駅まで距離がある物件のほうが家賃は低くなります。駅まで徒歩15分程度であれば、徒歩圏内といえるでしょう。平らな道であれば、自転車が便利です。 ・日当たり 日当たりによって家賃に差が出る場合もあります。一般的に好まれるのは、南向きの日当たりの良い物件です。ただし、日中は授業や仕事で留守にしがちで、日当たりの良さのメリットをさほど享受できないときには、妥協しても良いポイントになるかもしれません。 ・設備 自分にとって無駄な設備を徹底的に省くことも、家賃を抑えるためのコツです。例えば、床暖房や浄水器などの設備は、あれば生活を快適にできますが、必ずしも必要というわけではありません。このほか、追い焚き機能や浴室乾燥機、男性の場合はオートロックなども、妥協点になり得るでしょう。
妥協できるポイントが多いほうが家賃を抑えやすい
バス・トイレ別は、ユニットバスと比べて家賃は高めですが、その他の条件を妥協できれば、安いところを見つけられる可能性は十分あります。例えば、物件選びで重視されがちな築年数や駅からの距離、日当たりについての条件を緩和できれば、その分家賃は抑えられるでしょう。こだわりのポイントは人それぞれですので、自分の中での優先順位を明確にしておきましょう。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部