野口健さん、エベレストで『渋滞』の衝撃、「身動き取れないまま酸素きれて死亡も」「恐怖のエリア」と警告
登山家の野口健さんが8日、自身のX(旧ツイッター)を更新。エベレストで登山者の渋滞が起きている異常事態を驚きの画像とともに伝えた。 ◆野口健さん、「ありえない」エベレスト衝撃の渋滞【写真】 昨年、エベレストの清掃活動を再開した野口さんは「2000年から大規模なエベレスト清掃活動を行い約8トンのゴミを下ろしました。それ以降『エベレストのゴミ問題はかなり解決した』とネパール山岳協会の会長からご報告を受け安堵していましたが。近年、エベレストは公募隊(いわゆる登山ツアー)が圧倒的多数を占め、その結果、エベレストの大渋滞やゴミ問題が再燃したとシェルパ達から連絡が入り」と記述。 続けて「昨年の8月にアイスフォールの取り付きで清掃活動を行いましたが2日間で360キロものゴミを回収。しかし、問題は約8000mにある最終キャンプのゴミ。まさに、この映像がそれです」とゴミが散乱している様子を伝える投稿を引用し、指摘した。 そして「ネパールの山岳関係者から『もう一度、エベレストの清掃活動を長期的にやってくれないか』と。かなりリスクの高い活動になるので、今の僕にそれが出来るのか自問自答しています。特に登山シーズンは極めて危険なアイスフォールも大渋滞。清掃活動をやるのはいいのですが、それと同時にエベレストの入山者数を制限すべき。ゴミ問題だけではなくエベレスト登山の渋滞は極めて危険。渋滞で身動きが取れないまま、酸素がきれ、死亡したケースもあります」とつづり、「近年のエベレストは富士山と同じ状況です。世界最高峰が渋滞とは異常事態」と危機感を募らせた。 続けての投稿では、実際に登山者が行列をつくっている衝撃の画像をポスト。「これがエベレストで最も危険なアイスフォールでの渋滞。氷柱が定期的に崩れる恐怖のエリア。僕の親しかったシェルパたちの何人かがあのアイスフォールで命を落としています。僕がエベレストに挑戦していた頃にはこの光景はあり得なかった。エベレストの入山規制はもはや避けられないのではないか」と力説した。
中日スポーツ