【独自】虚偽報告疑い 名簿業者書類送検へ 岡山県警 NTT西子会社事件巡り
NTT西日本の子会社から大量の顧客情報が流出した事件に絡み、元派遣社員の男性(64)=有罪確定=から顧客情報を買い取っていた名簿業者(東京)が、政府の個人情報保護委員会にうその報告をしたとして、岡山県警が、同社と複数の役員について個人情報保護法違反の疑いで近く書類送検する方針を固めたことが29日、関係者への取材で分かった。 事業者などによる個人情報の取り扱いを監視する委員会が9月、名簿業者では初めて告発に踏み切り、県警が捜査を進めていた。 関係者によると、名簿業者は「中央ビジネスサービス」。同社と取締役らは2023年夏、委員会が同法に基づき行った調査に対し、虚偽の報告をした疑いが持たれている。 委員会によると今年6月、同社への立ち入り検査で、23年1月までの約7年間に元派遣社員から約650万人分の個人データを取得したことを確認。一方、23年夏の調査には22年4月~23年6月の間、第三者から個人データの提供を受けた件数をゼロと回答していたという。 NTT西などによると、元派遣社員は13年以降、企業や自治体など69団体から928万人分の顧客情報を不正に持ち出し、複数の名簿業者に約2400万円で売却したとされる。