核の威嚇、食糧安保の「兵器化」をけん制 ウクライナ平和サミットが閉幕
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【6月17日 AFP】ウクライナの和平案を協議するためスイスで2日間の日程で開催された「平和サミット」は16日、ウクライナの独立と領土保全を支持する共同声明を採択し、閉幕した。ただ、和平プロセスへのロシアの参加時期や枠組みについては今後の検討課題とされた。 共同声明は、「ウクライナを含め、すべての国家の国境内での主権、独立、領土保全」の尊重を重ねて確認。戦争における核兵器の威嚇や使用は「容認しない」とし、食料安全保障を「兵器化してはならない」と明言。 戦争捕虜全員の交換と、「国外に違法に連れ去られたすべての子ども」とロシア当局に拘束された民間人のウクライナへの帰還を求めた。 また、「和平を達成するにはすべての当事者の関与と対話が必要」とした。 サミットには90を超える国が参加。インド、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などは共同声明への署名を見送った。ロシアを和平プロセスに参加させる具体的な手法についても明確な道筋は示されなかった。 スイスのビオラ・アムヘルト(Viola Amherd)大統領は「前途は多難」との認識を示した。(c)AFPBB News