アニマルフレンズ熊本、猫の収容率100%超える 3月開設以来初 「保護猫、家族に迎え入れて」
宇城市の熊本県動物愛護センター「アニマルフレンズ熊本」の猫の収容率が、3月の開設以来初めて100%を超えた。多頭飼育崩壊による保護が相次いだためで、センターは月1回の譲渡会(今月は15日)に加え、21日の緊急譲渡会開催を決めた。 センターには猫80匹、犬50匹が収容可能。10月から多頭飼育崩壊による保護が相次ぎ、12月4日に猫6匹が加わって計85匹となり定数を超えた。犬は27匹を収容中。会議室や犬用の部屋にケージを増やし、相性のよい数匹の猫を同じケージに入れて急場をしのぐ。 熊本市を除く県内では2024年度、猫の多頭飼育崩壊が4件あり、計59匹を保護した。原因は飼い主の生活困窮や社会的孤立などさまざま。親族や近隣住民らが鳴き声やにおいで気付いた時には、手を付けられなくなっているという。 県は「殺処分ゼロ」を目標に掲げており、収容定数超過による処分はしない方針だ。センターは譲渡に力を入れ、24年度は猫計57匹が新しい家庭に引き取られた。23年度の2倍近くとなったが、保護数が譲渡数を上回っている。センターは「動物を家族に迎え入れたい人は、ぜひ保護猫を選択肢に入れてほしい」と呼びかけている。
15日と21日の譲渡会は午前10時~正午、予約不要。平日も譲渡相談を受け付けており、電話予約が必要。センター☎0964(27)8115。(清島理紗)