カターレ11年ぶりJ2復帰、松本に2―2 昇格プレーオフ決勝、終了間際に劇的同点弾
サッカーの明治安田J3カターレ富山(年間順位3位)は7日、県総合運動公園陸上競技場で行われたJ2昇格プレーオフ(PO)決勝で松本(4位)と2-2で引き分けた。規定により年間順位で上回る富山が、2014年以来11年ぶりのJ2復帰を決めた。2点を先行されながら、FW碓井聖生(しょうせい)(上市町出身)が後半追加タイムにこの日2点目となる同点ゴールを挙げ、劇的な幕切れで悲願を果たした。 富山は前半18分、4年ぶりのJ2復帰を目指す松本に先制点を許し、その8分後にセットプレーから2失点目を喫した。後半35分、碓井のヘディングゴールで1点差にすると、追加タイムに碓井が再び頭で決めた。会場にはクラブのJ3最多となる1万1847人が詰めかけ、富山サポーターが歓喜に沸いた。 今季のJ3は20チームで争った。富山は就任3季目の小田切道治監督の下、攻守に素早いサッカーに磨きをかけ、夏以降に順位を上げた。J2自動昇格圏内の2位以内には届かなかったものの、3~6位で最後の昇格1枠を争うPOに3位で進出。規定で「ホーム戦かつ引き分け以上で突破」と最も有利な条件となり、準決勝はFC大阪(6位)と1-1で引き分けた。
富山は2007年、日本フットボールリーグ(JFL)に所属していたアローズ北陸とYKK APサッカー部の県内2チームが統合して発足した。08年に北陸初のJクラブとしてJ2に参入。J2では厳しい戦いが続き、15年からJ3に降格した。3位に終わった昨季は得失点差で昇格圏の2位に届かず、あと一歩で涙をのんだ。