マリーニ「ホンダにはホンダのDNAがある。ドゥカティ丸コピは正しい方法じゃない」
MotoGPで成績の低迷が続いているレプソル・ホンダは、2024年から新ライダーとしてルカ・マリーニを加えた。ドゥカティ陣営からの乗り換えとなるマリーニだが、彼はホンダがドゥカティのマシンを単純にコピーすることはベストなやり方ではないと考えている。 【ギャラリー】MotoGP、セパンテストでF1インスパイアな空力マシン続々登場 マリーニはMotoGPクラスに昇格してからの3年間をドゥカティのデスモセディチGPで戦ってきた。マルク・マルケスの離脱によって急遽ホンダ移籍を決めたマリーニには、現在のMotoGPを支配する存在となっているドゥカティから多くの知見をもたらすことが期待されている。 しかしマリーニとしては、MotoGPの各メーカーの哲学は異なっているため、ホンダが”ドゥカティ化”することは正しいやり方ではないと語る。 「バイクのDNAは残るものだし、どのバイクも自分の強みを活かす必要があると思う」 「ホンダにはとても良い点がある。僕らは取り組みを続ける必要があるけど、それはマシンをドゥカティへと変貌させることじゃないと思う。だって、それは正しい方法じゃないからね」 マリーニはホンダのMotoGPマシンへの適応を現在進めているところだが、特に新品のリヤタイヤを履いた時にパフォーマンスを最大限引き出すことに苦労していると語る。 2024年シーズンの開幕までは後2日間のテストが残されているのみという状況の中、マリーニとホンダはこの点でさらに取り組みを進めなくてはならないと考えている。 「(ドゥカティのマシンで)タイムアタックをするのは本当に簡単だった。というのも、ブレーキングでよりプッシュする必要があるだけで、バイクはより上手く減速できたんだ。新品のリヤタイヤもブレーキングで助けになってくれていた」 「つまりドゥカティはホンダと比べてリヤタイヤを上手く使えていたんだ」 「僕らはその領域を改善する必要がある。新品タイヤを履いた状態でもう少しブレーキで攻めようと思っても、それが難しいんだ。バイクを止めるのに苦しんでいる」 「僕としては、そこが最も苦しんでいる部分になる。コーナー進入の最後の部分で欠けているところがあるんだ。今はこの部分を改善する必要があるし、取り組まなくちゃいけないね」 なお先日行なわれた3日間のセパンテストの結果、マリーニは1分58秒008で19番手タイムだった。同じようにドゥカティからの乗り換えに臨んでいるヨハン・ザルコ(LCRホンダ)はマリーニよりもわずかに1周のタイムで速さを示していた。 マリーニは自らと比較して、ザルコの方が素早くホンダへ適応していると感じているようだ。 「彼はホンダのマシンで新品タイヤを履いたときにプッシュできるし、より理解できているのは明らかだ」 「僕はまだ(セパンテスト最終日の)朝にトライしたときは苦戦していた。ドゥカティとは少し違っていて、かなりプッシュする必要がある」 「だから改善の余地はたくさんあると思う」 なおMotoGPは2月19~20日にカタールテストが行なわれる。マリーニはより多くのパフォーマンスを引き出せるようするいいチャンスだと語った。 「僕らはバイクのホイールベースなんかや、全体のバランスについて色々試し始めたところだけど、全体としていい方向に進んでいる」 「カタールでは試せるパーツも増えるはずだから、より興味深いことになると思う」 「次のテストはレースウィークに向けてより重要になってくるし、ラップタイムにもっと集中していくことになる。そしてレースで競争力を発揮するために、ペース面でもより探っていくことになるだろう」
Rachit Thukral
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