経済評論家・加谷珪一氏 減税政策「効果はあまりない」とする理由「景気が悪くて、将来不安があって…」
元日経BP記者で経済評論家の加谷珪一氏が21日、TOKYO FM「ラジオのタマカワ」(前11・30)に生出演。減税について語った。 MCの玉川徹氏から「いろいろな政党が減税しろって言ってる。これについてはどう思われます?」と質問される一幕があった。 「減税そのものが、それなりに景気浮揚効果があるというのはそのとおりだと思う」と前置き。しかし「減税が効くときっていうのは、経済が上り調子のとき、さらにそれを加速させたいときに減税政策っていうのはバッチリハマるんです。みんなお金遣いたいと思っているときに、税金が安くなればさらにみんな消費する。ただ、今の日本は逆で、景気が悪くて、将来不安があって、お金を使いたくないってときですよね。ここで減税をしてもほとんどが貯蓄に回ってしまうので効果はあまりない」と難しさを語った。 「岸田政権って、定額減税をやった。あれだけやったのに、ほとんどみなさん貯蓄に回して、消費の拡大の効果はなかったんですね。なかったと言っていいと思います」と厳しい意見。この結果を踏まえ、目先の減税については「まったく効果はないとは言わないですが、効果はかなり限定的にならざるを得ないんじゃないかと思います」と私見を披露した。 この話を受け玉川氏は「バウチャーみたいな、これにしか使えないっていう形で、例えば、子育てにしか使えない券みたいな…これだったら貯蓄に回らないていう話ありますよね」と提案。加谷氏は「バウチャー方式は使いどころさえ間違わなければ、即効性はすごくあるし効果は高いんじゃないでしょうか」と期待を寄せた。