【小沢真珠さん(47歳)】「牡丹と薔薇」を見た10歳の娘に言われた意外な一言は|美ST
2004年に放映された伝説的な昼ドラ「牡丹と薔薇」。美ST世代の中には夢中になった方も多いのではないでしょうか。そしてカルト的な人気を博すうえでの立役者となったのが、女優・小沢真珠さん。そのエキセントリックとも言えるセリフや演技は回を追うごとに熱を帯び、「牡丹と薔薇」は熱狂的なファンを生んだのです。「この役こそ、私の殻を破ってくれるかもしれない。そんな直感があったんです」。周りに心配されながらも直感を信じて身を投じた「牡丹と薔薇」との出合い、撮影エピソード、過激すぎると話題になったあのシーンの裏話まで、たっぷりと語っていただきました。 【写真あり】「牡丹と薔薇」時代から変わらず美しい...小沢真珠さん(47歳)
27歳で出合った「牡丹と薔薇」が私の殻を破ってくれるという直感があったんです
16歳でデビューし、女優として模索していた20代前半を経て、昼ドラ「牡丹と薔薇」のオファーがあったのは27歳の時でした。台本を読んでまずびっくり!これまでも常識的な範囲での意地悪な役はやったことはありましたが、常軌を逸した意地悪な役はなくて(笑)。事務所の人は、これまできた仕事については「やってね」というスタンスだったのですが、「これ、大丈夫?」と初めて心配されました。 でももう私の中では「やる!」と決めていました。台本を読み終えた時、この役が私の殻を破ってくれる、という直感があったんです。それに、自分なら面白く演じられそう、と初めて思えた役でもありました。模索の時代を経て、理想の女優像や演じてみたい役柄が何となく具体的になってきた時でもあり、それを形にできるチャンスだ、とも。クランクインまで楽しみで、指折り数えたのを思い出します。
監督からの「もっとやれ!」に応え続けて、追いついたときにはガッツポーズ
とはいえ使ったことのないエネルギーで演じる役だったので、最初は大変でした。リハーサルで演じてみて、「もっと!もっとやれ!」と監督から怒号が飛ぶ。それでもっともっとで演じると、「本番ではもっとやれ!」と言われる(笑)。あまりの体育会系に「こんなにやってるのに!?」と辟易しつつ、「できません!」なんて絶対言いたくなくて、「向かいます!」という気持ちでした。 そうしているうちに「もっとやれ!」コールがなくなってきて。「私、追いついた!」と内心ガッツポーズ。監督達が求めるエネルギーに到達できたんだと思いました。そこからまたグッと香世という役を演じるのが楽しくなりましたね。ドラマは中盤に差し掛かっていました。当時脚本家さんはオンエアを観ながら脚本を書かれていたのですが、どんどん香世を面白く描いてくださるようになり、台本を渡されるたびに想像を超えてきて、「やばい…!けど、私、もっとやれる!」と舞い上がりながら臨んでいました。