なぜ「若見え」しなくていいの...?「おばさん」になりたくない39歳の私が、50代の先輩に感じたコンプレックス
40歳。個人差はあるでしょうが、40代という大台に突入するとき、この年齢に多少なりとも「う……」と圧のようなものを感じる女性は少なくないのではないでしょうか。 【漫画】マイナス5歳見えを目指す39歳。でもその努力、意味ある…? "Age is just a number."(年齢はただの数字)という名言には納得できる一方で、日常のふとした瞬間に、どうしても年齢を意識してしまうことが増える。外見のちょっとした変化、健康への意識、そして自分を取り巻く環境など……。 現在39歳のミモレ編集/ライターの山本。30代を惜しむ気持ちがフツフツと湧いたとき、なんとなくChatGPTに聞いたら、なんと「40歳まであと100日」でした。
100日後に40歳になる私
40歳まであと100日。 言い換えれば、私の30代はあと100日で終わり。一度きりの人生、もう2度と私の30代は戻ってこない……。そんなふうに思うと、まだうまく現実を受け止められずにいます。 しかし、歳を重ねることが「すごく嫌」というわけではないんです。 誰しも多少はあると思いますが、私の中にも自分で自分を縛るエイジズム的な思想(というか呪いですね)がありました。 けれど幸い、私は36歳あたりからミドルエイジ女性ターゲットのこのmi-molletや他の媒体でもお仕事させていただき、40代女性向けのコンテンツを間近で眺めたり創ったりするうち「なんだ、女って全然若さだけじゃない」「中年、ミドルエイジって意外と楽しそう、素敵だな」と、わりと心から思うようになったのです。 外見の若々しさ云々よりも、自分の人生を着実に歩み、酸いも甘いも経験した女性が醸し出す落ち着きや知性、包容力はとても魅力的で、私もそんなふうに歳を重ねたいと、どちらかというと前向きな気持ち……であった、はず。 なんですが、何だかつい最近まで女子大生だった気もするし、就職したばかりだった気がする(完全に気のせいですが)。結婚したのも執筆業を始めたのも10年以上前なのに、それらもやっぱりつい最近の出来事のような気がしてならない。出産がもう6年前というのは、いや……真剣に信じられません。 だから「40歳……って、は? 誰の話?」という感じなのです。これ、ピーターパン症候群みたいなものでしょうか。40歳、俗に言う人生折り返し地点なんて、早すぎる。 とはいえ、年齢を意識する瞬間は増えます。抗えない体力の衰え、少しずつ重力に従順になっていく肌、気を抜くと巨大化する肩周りに腰回り……なんかを毎日目の当たりにすると焦ってしまう。ツライ。「これが私?」と小さな落胆が重なっていく。もちろん、そんなの仕方がないことは重々わかっているのに。 だから、少しでもどうにかしたくてヨガに行く。エステを予約する。ワンサイズ痩せて見えそうな服をスマホで夜な夜な漁るなど、とにかくジタバタジタバタと加齢と格闘する羽目になっています。 40歳を目前に、要は少しでも若々しくいたい。若見えしたいと奮闘、研究を重ねている。 もっと正直に言えば、結局、私は単純に「おばさん」になりたくないんだと思います。 そんなある日のミモレのオンライン編集会議中に、密かに以前から憧れている大先輩編集の松崎さんが、私にとって衝撃の一言を発したんです。
文/山本理沙 漫画/小澤サチエ
山本 理沙