フジ「OUR HOUSE」の打ち切りはいつ決まった?今後“日9”にどんな影響?
視聴率低迷が続くフジテレビが、3年ぶりに日曜夜9時にドラマ枠を復活させ、今年の春からスタートした『OUR HOUSE』。 人気子役の芦田愛菜と、2014年のNHK朝ドラ「マッサン」で一躍注目を集めた、シャーロット・ケイト・フォックスのW主演。人気脚本家・野島伸司が脚本、演出は「東京ラブストーリー」や「ロングバケーション」(共にフジテレビ)を手掛けた、永山耕三が担当するということで、かなり期待も高かったが、視聴率で大苦戦し、12日の第9話をもって最終回となった。
通常は1クールで11~13話放送
通常、テレビ番組は週1回のレギュラーの場合、“1クール”=“3カ月”が放送期間の基準になっており、改編期の特番などを考慮しても11~13話放送される。 ところが、同作は、初回視聴率が4.8%(ビデオリサーチ調べ 関東地区 以下同)と、厳しい船出となり、その後若干の回復を見せるものの、第4話ではついに打ち切りのボーダーラインとも言われる3%台を記録した。 結局、12日最終回の視聴率は3.3%と、最後まで挽回の余地はなかった。
最近のドラマは視聴率2桁いけば御の字
芸能評論家・市川大介氏はこう語る。 「最近のドラマは、視聴率が2桁いけば大成功、8%でも御の字と言われる時代です。その背景には、ドラマの録画視聴やテレビ離れが影響していますが、ライバルであるTBSの『99.9-刑事専門弁護士-』が同時間帯で、15%以上の高視聴率を叩きだしていることからも、今回に関してはそうした言い訳は一切通用しないでしょう」
初回放送後、すでに迷走は始まっていた!?
事前に全何話と発表していないということもあって、フジテレビ側も“打ち切り”と明言こそしていないものの、ストーリーの急展開に、ネットを中心に、無理矢理幕を降ろしたという声が多い。やはり打ち切りということなのだろうか? 「新番組の初回の視聴率は“ご祝儀”と呼ばれ、とりあえずどんな番組なのかをチェックする視聴者も多いので、まずまずの数字が取れるのですが、『OUR HOUSE』はいきなりの4%台とまったく上がり目の見えない最悪のスタート。おそらく第2話の視聴率が発表されたところで、ストーリーの変更、テコ入れなどの準備が進められていたと思われます。決定的だったのは、第4話の3%台でしょう。スポンサーも、日曜夜9時ということで、ファミリー層を期待しての枠買いだったかもしれませんが、ここまで低視聴率だと、さすがに降りるしかない」(市川氏) スポンサーは、時間帯で番組枠を買い取っている。数字が悪ければ、CM効果は期待できず、またブランドイメージにも影響するので、企業がスポンサーを降りるというのは当然の行為だ。 一方テレビ局側は、視聴率が悪いと、その番組枠自体のイメージも悪くなってしまい、次のスポンサーが付きづらく、また枠の広告料が大幅に下がるというリスクもある。 今回の打ち切り騒動は、テレビ界ではさして珍しいことではないと言える。