300人余りが今も避難生活…奥能登を襲った記録的豪雨から2カ月 馳知事「仮設住宅の建設を急ぎたい」
石川テレビ
奥能登を襲った記録的な大雨の発生から21日で2カ月を迎えました。この豪雨の影響で300人あまりが今も避難所生活を送っています。 奥能登を襲った大雨の発生から2カ月。浸水被害にあった輪島市内にある幼稚園では今も泥を撤去する作業に追われています。 和光幼稚園 藤山壱史園長: 「自分が当初想像していたよりもゆっくりと(復旧が)進んでいる。」 この幼稚園では床上80センチまで水が到達。ボランティアがくるまで泥のかきだし作業ができずそのままの状態になっていました。 和光幼稚園 藤山壱史園長: 「ボランティアが入っていなければ全く手付かずそのまま残っていたと思う。ボランティアには毎日助けてもらっている」 9月21日に奥能登で発生した記録的な豪雨。輪島市や珠洲市、能登町であわせて15人が亡くなりました。住宅の被害は全壊が108棟、半壊が565棟、床上浸水が270棟、床下浸水が1166棟となっています。2カ月が経った今も輪島市で295人、珠洲市で22人のあわせて317人が避難所生活を送っています。また、2次避難所となった旅館やホテルには50人が身を寄せています。馳知事は21日の記者会見で豪雨の影響で300人以上が避難を続けている現状について次のように述べました。 馳知事: 「(豪雨の仮設住宅は)来年の2月、3月くらいまでかかると言われています。大変申し訳ないと思っておりますが避難所での生活の支援をしながら1日でも早く入れるように建設を急ぎたい」 また、馳知事は豪雨災害を受け奥能登の田んぼは昨年度の作付面積の3分の1にあたるおよそ950ヘクタールが冠水し、このうち400ヘクタールで土砂や流木が堆積したと明らかにしました。そのうえで農業の復旧・復興を進めていくために国や県、市と町のほかJAなどの関係機関が一体となった「奥能登営農復旧・復興センター」を今月末に設置することを明らかにしました。センターは穴水町のJAのと本店内に設置され国や県、JAの職員が常駐。農地復旧と耕作者を確保するための調整や営農再開に向けた作付指導などを行う計画です。 馳知事: 「(来年度の営農再開について)年内に見通しをお示しできるようにする。その支援内容が何か、融資、あるいは働き手、様々な要望にワンストップでお答えをしたいと思います」
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