小林製薬 新旧社長会見 前社長は補償担当に 入院・通院は2000人超に広がる 紅麹事業からの撤退も発表
紅麹原料を使ったサプリメントによる健康被害の原因究明が長引く中、小林製薬が8日午後、大阪市内で会見を開きました。 会見には、8日付けで新社長に就任した山根聡氏や取締役・補償担当の小林章浩前社長が参加しました。 山根社長は冒頭、「亡くなった方のご冥福をお祈りする、入院されている方には一刻も早い回復をお祈りする。再び”あったらいいなをカタチにする”会社にできるように小さな信頼を少しずつ重ねたい」と話しました。 章浩前社長は「紅麹事案の補償を最後までやりきることが私の使命であり、小林製薬のこれからの歩みの大前提。粉骨砕身業務に身を捧げる」と述べ、具体的な補償の時期や対象について説明しました。 補償対象は、 ▼プベルル酸を含む可能性がある紅麹サプリを摂取し、 且つ ▼診断書などから病状との因果関係が認められる人に ▼医療費・交通費・慰謝料・休業補償・後遺障害による逸失利益が支払われます。 補償の開始は8月19日を予定しています。 また会見では、小林製薬の紅麹サプリの摂取と死亡の因果関係を調査しているのが107件(8月4日時点)に上り、入院や通院をした人も2000人を超えるなど健康被害が広がっていることを受け、紅麹事業から撤退することも発表されました。 紅麹以外の食品・医薬品の製造販売は続けます。 2024年12月期の中間決算も同時に発表され、最終的な利益を示す純利益は前年の同じ時期と比べて81.7%減少し、14億円となりました。 製品回収費用などとして上半期(1月~6月)で合わせて79億の特別損失を計上したことが影響しました。 2024年12月期通期の業績見通しでも、最終利益を当初から40%以上少ない121億円に大幅に下方修正しました。
ABCテレビ