“丁寧な”戸郷翔征に物足りなさも…宮本和知氏「もっと荒々しさを」
◆JERA セ・リーグ 広島2―0巨人(17日・マツダスタジアム) 戸郷は5イニングのうち4度、先頭打者の出塁を許しながら2失点で抑えた。結果を見れば、及第点=よく粘った、ということになるけど、コントロール意識で丁寧に投げすぎていて、物足りなさを感じたのも事実だね。 【動画】菅野智之&戸郷翔征がキャッチボール 最後の5回。序盤は140キロ台中盤だった球速が、末包に対しては148キロがバンバン出て、続く林には149キロも出ていたんだ。平均的なスピードは相手先発の大瀬良と同じくらいだったけど、大瀬良の方がギアチェンジができていて、投球にメリハリがあった。戸郷には100球が近づいても150キロ近くを出すスタミナがあるわけだし、もっと真っすぐで押す投球を見せてほしいと感じたね。 元来、戸郷翔征という投手は、ゾーンの四隅を突くような投手じゃない。真っすぐで押して、フォークで空振りを取る投手。制球重視の丁寧な投球じゃなく、もっと荒々しく、相手の打者が怖がるような“ブン投げ”でいいと思うんだ。 どんどん真っすぐで押していければ、守備にリズムが生まれる。今の巨人は打線がなかなか点を取れない。エースたる者、こういう時こそ守りのリズムから攻撃のリズムを生み出すような投球を見せてほしいね。(スポーツ報知評論家・宮本 和知)
報知新聞社