ひろゆき&リュウジのバズ論破トーク⑤ リュウジが教える、儲かるラーメン店のつくり方【この件について】
ひろゆきがゲストとディープ討論する『週刊プレイボーイ』の連載「この件について」。料理研究家のリュウジさんを迎えての5回目のテーマは、「儲かるラーメン店をつくるにはどうしたらいいのか?」。飲食店はなかなか儲からないと言うリュウジさんの出した答えが、かなり斜め上すぎました! 「油そばがはやって久しいですけど、ビジネスの構造的にあれはすごいんです!」と語るリュウジ *** ひろゆき(以下、ひろ) もし、リュウジさんが「儲かる飲食店」を経営するなら、どんなジャンルに進出します? リュウジ(以下、リュウ) 大前提として、日本の飲食店がしっかり稼ぐにはお酒をバンバン売るしかないんですよね。お酒抜きでお客さんを満足させつつ、しっかり稼ぐとしたらラーメン店ですかね。 ひろ 回転も速いし、人気になると行列もできますけど、仕込みにめっちゃ時間がかかりません? リュウ スープ作りにビックリするくらい原材料費と時間がかかっているので、逆に言えば店でスープを作らなければいいんです。 ひろ 業務用スープとかを使うってことですか? リュウ そうです。実際に業務用スープを仕入れて、少しだけアレンジして提供し、しかも人気になっているラーメン店はけっこうあるんじゃないですかね。 ひろ 人件費が減らせますし、味のブレもなくなりますよね。 リュウ お店でスープを作っているラーメン店の場合、朝一で行くのと、夜に行くのとでは味が全然違ったりしますからね。 ひろ 煮込んでいる時間が変わりますからね。 リュウ だから、いつ行っても味が一定の場合には、気の遠くなるような品質管理をしているか、業務用のスープを使っているかでしょうね。 ひろ 味はどうなんですか? お店でスープを作らなくてもお客さんを満足させる自信あります? リュウ お店でスープを作れば絶対においしくなるわけではないんですよ。よく「24時間かけてスープを煮込んでいます」みたいな売り出し方をするお店があるじゃないですか。業務用スープで、そういったお店に勝つ自信はあります。さすがにラーメンマニアをうならせようとすると難しいんですけど、普通の人が食べて「また来たい」と思えるレベルならできると思います。 ひろ 内装もそれっぽくこだわって「グツグツ煮えているふう」のずんどう鍋があるけど、実はリュウジさんのバズレシピだったみたいなことですね(笑)。 リュウ そうです(笑)。中には「24時間煮込みました」みたいな〝情報〟でおいしく感じるお客さんもいるので、そういう演出は大事でしょうね。 ひろ 「スープを作らないラーメン店」でどこまで繁盛するか実験してほしいですね。 リュウ でも、嘘はいけないので「丁寧に作りました」とか「丹精込めて作りました」とアピールする感じですかね。 ひろ 10分で作っても、丁寧に丹精込めるというのは嘘ではないですからね。ちなみに業務用スープを使う場合、同業者にはバレるものなんですか? リュウ 「どのメーカーのスープを使っているか」はわからなくても、「業務用を使っている」ということはバレるでしょうね。こだわっているラーメン店からすると「ふざけんな」と怒られるかもしれないですが、もし業務用スープを使っていることがバレても、それを広く伝える人はいないと思います。 ひろ というのは? リュウ 例えば、ラーメン評論家のような人が「この店は市販のスープを使っている!」と暴露することはだいぶリスキーなんですよ。もし、お店でスープを作っていた場合「あいつはバカ舌だ」という烙印を押されてしまう。 ひろ そうか。食材へのこだわりや火入れの細かな違いうんぬんの前に「あいつは業務用スープかどうかも見分けがつかない」となるわけですね。それは評論家としては死活問題ですね。 リュウ そうですね。「ここは化学調味料が入っている」という批判はよくあるんですが、「いや、うちは使ってませんよ。なんなら厨房を見ますか?」と言われたら詰むじゃないですか。 ひろ 確かに。じゃあ業務用スープを使って、ガンガン化学調味料を入れていても、評論家はその事実を明言しづらいのか......。 リュウ 僕も「これはあんまり仕込みはしていないな」とか「あらかじめボイルした食材を使っているな」とかはすぐわかるんですけど、わざわざ言わないです。万が一外したときに赤っ恥をかくのは嫌なので。