「冷蔵庫の背面」と「部屋の壁」を離すと節電になると聞きました。「放熱スペース」を空けない場合、電気代はどれくらい高くなりますか?
冷蔵庫の設置方法は、冷却の効率と電気代に大きく影響すると考えられており、特に冷蔵庫の背面を壁から離すことで、冷蔵庫内を冷やすときに出る熱を放出しやすくするといわれています。 しかし、限られたスペースの中で冷蔵庫の背面を十分に離せない場合は、電気代はどれくらい高くなるのでしょうか。 この記事では、冷蔵庫を壁にぴったりと設置した場合と、適切なスペースを確保した場合の電気代の違いを算出しています。また、そのほかの冷蔵庫の電気代の節約方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
冷蔵庫の設置に必要なスペースとは
冷蔵庫は、冷蔵庫の中を冷やすために、冷蔵庫の外に放熱する必要があります。このスペースのことを「放熱スペース」といいます。放熱スペースは冷蔵庫のタイプにより異なります。空けるスペースの目安を表1にまとめました。
※筆者作成
放熱スペースのありなしでどれくらい電気代が変わるのか
冷蔵庫を設置した後に、放熱スペースがあるときにかかる電気代とないときにかかる電気代を比較します。年間でかかる電気代は、以下の式で求められます。 ・年間消費電力量(キロワットアワー)×電気単価(円/キロワットアワー) 冷蔵庫の年間消費電力量の目安は、251~273キロワットアワーとされています。今回は、年間消費電力量が262キロワットアワーの冷蔵庫を自宅に設置したと仮定しています。 電気単価は東京電力エナジーパートナーのホームページを参考に、29.8円/キロワットアワーとしています。放熱スペースがある場合は、1年間で約7808円かかります。 反対に放熱スペースがない場合は、1年間で約45.08キロワットアワーの電気を余分に使用するようです。そのため、放熱スペースがない場合に余分にかかる電気代は、約1343円です。 先程の放熱スペースがある場合にかかる電気代と合わせると、約9151円となります。なお、冷蔵庫の年間消費電力量は製造会社や商品によって異なり、電気単価は変動する可能性がありますので、参考程度にしてください。