【ここは捨てないで】玉ねぎのポイ捨てNG部分は?捨てるとポリフェノールほぼ0に!
物価高が続く今、スーパーの品揃えを見て「この野菜、こんなに高かったっけ?」「昔はもっと安かったのに……」と驚愕することも多いですよね。だからこそ、買った食材は徹底的に「お得に食べたい」。そんな方におすすめなのが、シリーズ累計45万部のベストセラーの決定版『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』(世界文化社)。 【写真】キャベツの意外な「ポイ捨てNG部分」は? 実は「栄養素の宝庫」なんです! 本書は、東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部の濱裕宣さん、赤石定典さんが監修を務めており、無駄なく食材を通して栄養を摂ることができるよう、最新の調理科学×栄養学をもとに食材の捨ててはいけない部位や正しい切り方・調理法などを紹介した一冊。今回は、本書から一部抜粋しクイズ形式で、今すぐ活用したい「野菜の栄養の豆知識」をご紹介! 第3回は「玉ねぎのポイ捨てNG部分」について。 皆さんはご存じですか?
玉ねぎの「ポイ捨てNG部分」はどこ?
うまく活用すれば、内臓脂肪対策や肥満や網膜の損傷防止効果にも期待できるという、玉ねぎの意外な「栄養満点なポイ捨てNG部分」はどこでしょうか? 気になる正解は……?
正解:「皮」を4枚以上むいたらポリフェノールがほぼ0に!
皮の有効活用が玉ねぎの栄養丸ごとのカギ! 「ビタミン類は少ないものの、生活習慣病予防や疲労回復、抗酸化などの成分満載の玉ねぎ。特に、近年注目されるポリフェノール・ケルセチンの含有量は野菜のなかでもダントツです。でもケルセチンをもっとも多く含むのは『皮』の部分で、上から3枚目までにほとんどの量が含まれています。つまり皮をむきすぎると、せっかくのポリフェノールがほぼ0に! また飲酒で細胞が傷つくのを保護する効果もあるので、皮をむく時は、皮で出汁をとるなどで活用を」 【皮(保護葉)】 ケルセチンの90%がここ 「玉ねぎの皮は球根よりも優れた抗酸化作用があります。皮に含まれるケルセチンは、そのほとんどが皮に含まれ、血管を強くしたり肥満予防も期待される見逃せない成分。ちなみに赤い玉ねぎは黄色い玉ねぎの5.4倍のケルセチンを含んでいます」 【上部(葉鞘上部)】 ケルセチン、下部の5.5倍! 「玉ねぎのケルセチンは、皮のほかに上部にも豊富です。つい切り落としがちな部位ですが、できるだけ切り過ぎないようにしましょう。上部が太かったり、触るとフカフカとしているものは傷みやすいので注意しましょう」 【葉(鱗茎・肥厚葉)】 カリウム最大1.5倍も! 「玉ねぎの可食部位は、葉の根元の部分が養分を蓄え分厚くなったものが鱗状に重なっているため『鱗茎』と呼ばれます。内側は肉厚で甘みが強く、外側は繊維質で辛みが強いため、生食するなら内側が向いています」 【中心葉】 皮の5倍のミネラル! 「玉ねぎの中心部『芯』は、葉に養分を送る重要な場所。カウム・リン・マグネシウムなどのミネラルは芯にもっとも多く、全体の3~4割がここに。芯をポイ捨てすると、せっかくの成分が大ロスに!」