コースを移動する天本ハルカ

　「女子ゴルフ・ソニー日本女子プロ選手権・第１日」（５日、かねひで喜瀬ＣＣ＝パー７２） 　今季１勝の天本ハルカ（２６）＝明治安田＝が４バーディー、ボギーなしの６８をマーク。午前組終了時点で首位と４打差の暫定３位と好発進を決めた。 　前週のゴルフ５レディースは体調不良もあって２日目に棄権。初優勝したパナソニック・オープン以降、夏場には右手首を痛めて成績も下降線をたどった。不安が残る中で迎えたメジャーだったが、「長めのパーパットを残してしまうこともあったけど、うまくしのげてノーボギーで回れた」とまずまずの手応えで回れた。 　インから出て最初のパー５だった１２番は、３打目で左足下がりの難しいライが残ったが、これを１メートルに寄せて初バーディーを奪取。続く１３番も１・２メートルを沈めてバーディーを先行させると、後半もピンチをしのぎながらスコアを伸ばした。今季パーオン率はツアー９位で、「ラフに行ったときも無理をせずパーオンを目指した」と安全性の高いゴルフで、ボギーフリーにまとめた。 　師匠は「キング・オブ・スイング」とうたわれ、０１、０３年の賞金王に輝いた伊沢利光。２週前のシニアツアーで久々の優勝を飾ったが、女子メジャーが行われている今週のかねひで喜瀬ＣＣでは０７年の日本プロ選手権を制覇している。コース実績のある師匠から心強い助言を受けた天本は「伊沢さんのアドバイスと私の考えをしっかりまとめながら回った」と初日から成果を示した。 　目指すのは師匠と同じプロ日本一の称号。「伊沢さんもこの前優勝しましたし、師匠からすごく良い刺激を受けた」と背中も押された。クラブハウスのレストランには優勝の記念品が飾ってある。開幕前に師匠から言われた「あのショーケースに（記念品を）並ぼうぜ」という言葉を、師弟Ｖでかなえる。