内需株頼みの日本株市場で「有望銘柄を選別」する2大要素
経済活動が再開されるとともに、内需株の人気が高まっている。その中でも、より有望な銘柄を選別するためのキーワードとは?(写真:ブルームバーグ)
今週(10月11~14日)の株式相場を展望するにあたって、まずは先週(10月3~7日)の動きを振り返っておきたい。 アメリカ株は極めて不安定な1週間だった。ダウ工業株30種平均は10月3~4日の2営業日で1590ドル上げて、残り3営業日で1018ドル安。週前半の上昇分の64%を、週末にかけて消失してしまった。ナスダック総合指数は同じ期間、600ポイント上げて524ポイント下落だから87%の消失。こちらは、もう少しで“往って来い”となるところであった。 3日のISM製造業景況感指数、4日のJOLT求人件数ともに市場予想を下回ったことが「悪いニュースはいいニュース」と受け止められ、年初来安値圏からの急反発につながった。しかし、週後半には例によってFRB(連邦準備制度理事会)高官諸氏が市場のインフレピークアウト期待を牽制する発言を連発。さらに、週末7日発表の9月の雇用統計が相場的には決定打となった。 失業率は3.5%(8月は3.7%)と、半世紀ぶりの低水準にまで再び低下。非農業部門の新規雇用者数も市場予想を上回る伸びとなり、労働需給の逼迫状態がなお継続していることを印象づけ、市場の淡い期待を打ち砕く内容だった。10年債利回りは一時3.9%台(前日は3.82%)まで上昇。これがナスダック指数には大きな痛手となった。
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岩本 秀雄