野﨑零也が見据える新生川崎ブレイブサンダース「身構えていたらやられるだけ。自分たちから先制パンチを起こす必要があります」
「『祐眞さんやニックがいないから勝てない』とは言われたくない」
──新シーズンは転換期になりそうですね。 ここ数シーズン、祐眞さんとニックのチームと言われていましたが、メンバーがガラッと変わります。約半分が新加入でヘッドコーチも変わり、再建の年になるのを感じています。昨シーズンよりも難しいシーズンになると思いますし、最初はうまくいかないことばかりかもしれません。そんな中でも強度の高いディフェンスなど、僕自身がやることは変わりません。ただ昨シーズンとは違うところも見せていけたらなと思っているので、ハンドラーとして周りを生かしたり、アタックして自分で得点をするなど、そこにはこだわっていきたいです。「祐眞さんやニックがいないから勝てない」とは言われたくないので。 ──ロネン・ギンズブルグ新ヘッドコーチは、リリース時に「ディフェンスを重んじ、速いペースのオフェンスを得意とする個に頼らないチームバスケットを展開するヘッドコーチ」と紹介されていました。どのようなバスケになると思いますか? 練習ではオフェンスリバウンドを重視していて「全員がオフェンスリバウンドに入る意識を持とう」と言われています。そこから全員が走るというバスケットになり、選手からするとすごいキツいバスケットになると思います(笑)。長谷川さんや竜青さん(篠山竜青)もヘッドコーチから「もっと走れる」と言われています。1人が3、40分コートに立ち続けるバスケットではないので、3分でも5分でも一人ひとりが全力を出して走るという全員バスケになると思います。僕としてはそういう速い展開は好きなので楽しみですし、いろんなスタイルを経験できるのは今後のキャリアの中でも大事になってくると思います。 ──見ているファンも、より熱狂できるバスケになりそうですね。 見ていて楽しいバスケになると思っています。攻守の切り替えが速く、バスケットの良いところが詰まった試合をしたいです。1番簡単に得点できるのは速攻のレイアップですし、いかに効率よく得点を重ねていけるかというのが重要になってくると思います。シュート力のある選手も多いですし、ディフェンスでも全員が足を動かして守れるので、ファンの皆さんには期待してほしいですね。 ──同ポジションにマシュー・ライト選手が加入しました。どのように違いを作っていきますか? マシューはオフェンス型でガンガン点を取るスタイルなので、自分とは真逆のタイプだと思っています。彼のアウトサイドシュートを生かすためには僕のペイントアタックが大事だと思いますし、彼が気持ちよくプレーできるようなサポートをしていければと考えています。彼に「こいつには任せられる」と思ってもらえるように、僕自身も頑張らなければなりません。「移籍してきてよかった」と思ってもらいたいですね。 ──同じ中地区には、アルバルク東京や名古屋ダイヤモンドドルフィンズなど積極的な補強をしてきたクラブも多いです。熾烈な中地区で勝負していくために、何が必要になってきますか? もうこれまでの川崎ではないので、常にチャレンジャーの意識を持っていることが重要です。強豪と言われることはうれしいですが、昨シーズンはCSにも行けていないので僕としては強豪ではないと思っています。どこのチームもレベルが上がっていて、どこのチームも強豪です。だからこそ、チャレンジャーとして臨まないと。身構えていたらやられるだけなので、自分たちから先制パンチのようなアクションを起こす必要があります。 ──最後に応援してくださっている方にメッセージをお願いします。 いつも応援ありがとうございます。選手やコーチが変わって、不安に感じている方も少なくないと思います。移籍が多いBリーグは、どのクラブにもガラッと変化するタイミングが訪れるものだと思っていて、そこでいかにチーム力を発揮できるかが重要だと考えています。プレー面では僕たちも練習からしっかりやっていきますが、勝つためには僕たちだけでなくファンの皆さんの応援が大事になっていきます。変わらずとどろきアリーナに来て、新生川崎ブレイブサンダースを見て下さい。応援のほどよろしくお願いします!
バスケット・カウント編集部
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