「人生で最も恐ろしい瞬間だった」スタジアム警備員の“救護拒否”に人類最速ランナーの母親が怒りの告発「完全無視していた」【パリ五輪】
人類最速ランナーの母親が怒りをぶちまけている。 現地8月8日、パリ五輪の陸上200メートルで100メートルとの2冠を狙ったノア・ライルズ(アメリカ)が銅メダルを獲得した。しかし、レース直後に胸を抑えて倒れこみ、医療スタッフに車椅子に乗せられて退場。のちに新型コロナウイルス陽性だったことが明らかになった。 【画像】「息子を助けて!」母親が異変を察知した200mレース直後のライルズ ライルズは現地4日、100メートルの決勝で自己ベストとなる9秒79で金メダルを獲得した。2位で同タイムだったキシェーン・トンプソン(ジャマイカ)との差はわずか0秒005。ほぼ全員が横一線の様相でゴールになだれこむ稀に見る大激戦を制し、人類最速の称号を得た。 そして、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)以来の2冠が期待されたなか、得意の200メートルを迎えたが王者は精彩を欠いていた。後半、爆発的に伸びてくるはずのスピードは出ず、最後は意地で表彰台を確保したものの、レース後には大きく肩で息をし、トラックに仰向けになった。 このとき、スタンドで見守っていたライルズの母親であるケイシャ・ケイン・ビショップさんは、スタジアムの警備員に向かって激しい怒りを露わにしていた。その衝撃理由を英紙『Daily Mail』電子版が暴露している。 同メディアによると、ビショップさんはスタジアムの警備員に、息子がトラックに倒れたとき、すぐに異変を察知。メディカルスタッフを呼ぶよう懇願したにもかかわらず、医師を呼ぶことを拒否されたという。ビショップさんはインスタグラムの投稿で、レース後に地面に倒れこんだ息子が苦しそうにしている写真を添えて、次のようにこう書き記している。 「スタジアムの警備員が一向にドクターを呼ぼうとしないので、私が何度も助けを呼んでほしい、救護してほしいと懇願しました。その間、警備員はノアが胸を押さえて息を切らしているのをただ黙って見ているだけでした。彼らは何も助けようとしませんでした。私を完全に無視していたのです。どんな親も、こんな無力感を味わうべきではない」 最終的にライルズは冒頭で記したように車椅子で運ばれ、その後の表彰式には黒いマスク姿で登場。メダルを受け取り、観衆の声援に応えた。 愛する息子の無事を確認できたビショップさんは「咄嗟に私たちを助けてくれたオリンピックチームに感謝したい。息子をひとりの人間として見てくれてありがとう」とインスタに投稿。医療スタッフに感謝を示しつつも、オリンピック警備員の理解し難い対応に怒りは収まらず、「人生で最も恐ろしい瞬間のひとつ」と振り返っている。 ビショップさんは最後に、「警備チームの皆さん、もしあなたの愛する人が助けを必要とすることがあれば、あなたが私たちにしてくれた以上の待遇を受けられるよう祈っています」と皮肉を交えたコメントを残し、最後まで警備員の対応に苛立ちを隠せなかった。 構成●THE DIGEST編集部
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