「ほぼ毎日会って誠意を…」 ピアニスト・江沢茂敏さんが「強すぎる押し」で射止めたバイオリニスト・城戸かれんさんへの熱い思い
ピアニストの江沢茂敏さん(33)と、バイオリニストの城戸かれんさん(29)。「EDO Duo」(江戸デュオ)の名で活動中の二人が入籍するまでには、茂敏さんの“フォルテシシモ=極めて強い”押しがあった。 【写真をみる】カッコいい宣材写真もいいけれど…幸せあふれる「素の表情」がすてきな江沢さんと城戸さん
二人を結びつけた“偶然”
ともに若い頃から「日本音楽コンクール」の常連で、部門は違っても、互いの名は知っていた。業界は狭く、友達の友達といった関係だったそうだが、そんな二人を偶然が結び付ける。 2020年、かれんさんは友人の女性バイオリニストがコンサートでピアノ伴奏の楽譜をめくってくれる人を探していると聞いて、「やろうか?」と申し出た。 「コロナ禍でコンサートが激減し、暇だったこともあって」(かれんさん) じつは伴奏を依頼されていたのが他ならぬ茂敏さんで、当時、その女性バイオリニストにかれんさんのことを「かわいい。会ってみたい」と話していた。 東京文化会館で行われた11月2日のコンサートで初対面。SNSではつながっていたが、茂敏さんいわく「(若い頃から彼女は有名で)芸能人に会った感覚」。 かれんさんは彼のことを「なかなかに独特な人とのうわさも聞いていて……」。 まだまだ距離感があった。 だが、茂敏さんの演奏に、かれんさんは「すっかり江沢さんのファン」とインスタに投稿。それを見た茂敏さんは、「やった! 脈アリだ」と思い込んで「飲みに行こう」と連絡した。
「同じ気持ちだよね?」
早速数日後、共通の友人を交えて飲みに行った。当初の緊張も徐々にユルみ、かれんさんは「自分史上一番飲み過ぎた」。茂敏さんはつい舞い上がり、走り帰った友人宅の階段でつまずいて前歯を折るハメに。 されど気持ちはつまずかず、約1週間後に新宿の居酒屋で、茂敏さんは「見ての通り僕が好きなのは分かってると思うけど、同じ気持ちだよね?」と押しまくる。圧倒されながらも一応「うん」とかれんさん。
ほぼ毎日合って誠意を伝えた
茂敏さんは当時、オーストリア留学から一時帰国中。12月に留学先に戻った後も毎日、テレビ電話をしたが、「日に日に僕への関心が薄れていく」と案じ、居ても立ってもいられずに、翌年3月までの滞在予定を繰り上げてクリスマスイヴに緊急帰国、再び愛を伝えた。 コロナ禍の下、新宿駅から地図アプリなどを見ずに「海へ向かって歩く」という、およそ音楽家の印象と程遠いデートを繰り返した。 「会わない日を探すのが難しいほど」ほぼ毎日会って、彼は「誠意は伝えられた」。彼女も「確かに伝わった」。 バイオリンの演奏会の多くは伴奏者が不可欠だ。二人で演奏する機会が増え、自然とデュオのような形に。デュオ名は「江沢と城戸だから『江戸』でいいんじゃない? EDOなら海外でも分かる」とはダジャレ好きのかれんさんの発案だ。