トム・ブラウンに聞く! お笑いファンの度肝を抜く"狂気漫才"の原点とは?
――笑顔で相手にとどめを刺す様子は怖いけど、面白かったです。 みちお 子供の頃からホラーコメディが好きなんです。『死霊のはらわたⅢ』という映画で、井戸に人が落ちて血が上に噴き出るシーンがあるんですけど、ひとり落ちただけなのに200人分ぐらいの血しぶきがドバドバと噴き出てきて。 「そんなわけないだろ!」って、ホラー映画なのについ笑っちゃうんです。「怖いけどアホなものが好き」というのが根っこにあるんだと思います。 ■ネタ作りでケンカすることも ――ネタはどうやって作っているんですか? 布川 もともとふたりで作っていたんですけど、最近は元芸人の構成作家の先輩と3人で作っています。誰かがボケを思いついて、それを聞いたふたりが笑ったら、「いいかも」みたいな。まあ、ケンカもしますけど。 ――例えば、どういうことでケンカするんですか? みちお 温泉まんじゅうが喉に詰まったときに、スポンと吐き出すのか、一回グッとため込んでから吐き出すのか。そういうボケの細かいところでもめますね。 布川 エスカレートして本気のケンカになったこともあります。そういうときはライブでそれぞれやってみて、お客さんの反応で決めます。 ――みちおさんが首の骨を折り、布川さんが白目をむいて死ぬ。みちおさんは「力を制御するリミッターが壊れている」と医者に言われたこともあるほどの怪力ですが、布川さんは怖くないですか? 布川 「本当に折れるかと思ってドキドキした」と見ている人に言われたことはありますけど、僕は体が柔らかいから全然大丈夫です。 みちお なんなら、「もっと強くやれ」って言われますけど、こっちが怖くなっちゃう。「自分の力を制御できなかったらどうしよう」って。昔、背筋力を測定するときに、自分の限界がわからず、力を入れすぎてヘルニアになったことがあるんで。 布川 怪力の限界に挑戦という企画で、パイナップル潰しに挑戦したこともあったね。 みちお 絶対に失敗すると思ったら、プシャーッて潰れてジュースになりました。 ――みちおさんは怪力でおなじみですが、布川さんは巨根で有名だとか。一説によると、「北日本で一番大きい」とか。 布川 週プレっぽい質問だ(笑)。確かに父さんはデカかったし、兄弟はみんなデカいですね。