クリスマスパーティー「酒乱の父」が不在の間に悪口三昧→実は部屋に隠れていて!? 一家団欒が一変する“哀しき体験談”
聖夜にあってはならないとある悲劇のエピソードを寄せてくれたのは、C県にお住まいのA子さん。(自営業・44歳) 【漫画】隠れている間、妻と娘に悪口を言いまくられた父の哀愁(全編を読む) 時は2000年の12月24日───。 A子さんは当時20歳。クリスマスが近づくと否が応でも思い出される、とある事件が起きました。 その日は家族でささやかにクリスマスパーティーをする予定でしたが、途中から父の姿がこつぜんと見えなくなったのだそうです。しかし、父は普段から糸の切れた凧のような男。またどこかに飲みにでも行ってしまったのだろう…とさして疑問にも思わず、A子さんと母は楽しくパーティーを始めました。
鬼の居ぬ間になんとやら
ケーキに、年に1度食べることができるバケツ型の容器に入ったチキン。たまの贅沢に口も滑らかになり、A子さんと母はそこに居ない父の悪口で盛り上がり始めました。 父はいわゆる昭和のDV親父。更に飲む、打つ、買うの三拍子揃った家族の鼻つまみ者でした。気分がいい時はひょうきんな一面もあったそうですが、お酒が入ると気が大きくなるのか暴れることも多々あったのだとか…。 「一生帰ってこなくていいのに」「言えてる!」「居なくてせいせいする」等々、日頃の鬱憤を晴らすがごとく力の限り口汚く罵り(あまりにひどい悪口だったので内容は割愛します)、ひとしきり吐き出して満足した2人がゆったりとお茶を飲み始めた頃…。
押入れから父がのっそり
ガタガタと音を立てて押入れの戸が開き、悲壮な表情の父が這い出して来たのだそうです。まさかの展開にA子さんと母は度肝を抜かれました。 実はパーティーの始めから押入れに隠れ、家族を驚かせようとスタンバイしていた、という父。それなのに雲行きが怪しくなり、自分の悪口で盛り上っている中で出るタイミングを失ってしまったのだとか。さぞやバツが悪かったことでしょう…。
また暴れるのでは!?
なんとも気まずい場面。A子さんと母は、父が腹を立てて暴れ出すのでは…と身構えました。 しかし意外にも父は激昂することなく、しんみりとして「飲みに行ってくる」と言い残し、出かけて行ってしまったそうです。 「少しは普段の自分の行いが身に沁みたんでしょうか。母と胸を撫で下ろしたのを覚えています。たまの“ちゃめっ気”を発揮しようとしたんだろうに、自分の悪口を散々聞かされるハメになった父を、ほんの少し気の毒に思いました。でも、本音はちょっとスカッとしたんですけどね」。A子さんはそう語られました。