奥静岡地域の買い物支援へ 郵便局拠点に配送サービス実証運用
食品スーパーのフードマーケットマムを運営するタカラ・エムシー(静岡市駿河区)は6日、同市葵区の中山間(奥静岡)地域を対象に、同社が参画する楽天(東京)のネットスーパープラットフォームと日本郵便(同)の配送網を利用した買い物支援サービスの実証運用を始めた。人口減少が進み、交通手段や店舗網が限られる地域住民に高い買い物利便性を提供する。 タカラ・エムシーが楽天全国スーパー内で展開するネットスーパー「マムネットスーパー」で受注した品を日本郵便の配送車で届ける仕組み。買い物客はマムネットスーパー(無料)と日本郵便の会員制買い物サービス・おたがいマーケット(月額990円)に登録後、希望商品をインターネットで注文し、商品代金と配送料を支払う。 マム若松店(同区)が静岡中央郵便局または静岡南郵便局に受注した商品を持ち込むと、日本郵便は利用者が購入時に指定した葵区の大河内、賤機、日向、清沢、中藁科のいずれかの郵便局へと配送。利用者は指定郵便局で購入品を受け取れる。注文は3日前から受け付け、当日の午前8時までの受注は当日配送にも応じる。土日祝日の受け取りは不可。 6日に同サービスを利用し、清沢郵便局で食品を受け取った同区赤沢の宿泊業鈴木龍士郎さん(38)は「最寄りのスーパーまで車で片道20分以上かかる。自宅近くで受け取れるのは時間的な利点が大きい」と喜ぶ。タカラ・エムシーの田海広人広報課長は「オクシズ地域の買い物支援だけではなく、受け取り拠点が地域交流の場になってくれれば」と話す。
静岡新聞社