AMは死にません…米国でカーラジオにAM義務付けの動き
FMラジオではダメなんです! ラジオって聞いてますか? どんどんラジオ離れが進んでいるとはいわれるものの、まったくなくなると困るはず。災害時のライフラインに、スマホやテレビよりラジオが威力を発揮すると評価されていたり。実は米国では、今AMラジオの存在意義を問う「AM Radio for Every Vehicle Act」という法案が成立目前と話題ですよ~。
すべての車にAMラジオを!
民主党、共和党の党派を超え、Edward Markey上院議員とTed Cruz上院議員が提唱した同法案。 米国内でもどんどん新車にAMラジオの受信機など搭載せず販売される流れができてきてました。でも、それは絶対ダメだ。米国内で販売される新車には、すべてAMラジオを受信できる装置の搭載を義務づけるべきだと、法律で強制する目的です。 AMラジオは米国内の全国民にとって、ニュースやスポーツを聞くためのライフラインであり、とりわけ災害時に地元で最新情報を入手するうえで必要不可欠なものだ。 こんな理由を掲げつつ、同法案が提出されています。すでに超党派で60名の上院議員によって支持される状況のため、ほぼ成立は間違いなしなんだとか。 AMラジオの放送局も全面的に支持していることでしょう。一時期よりリスナーの数が減ったとはいえ、いまだ米国内では、数千万人がAMラジオを聴いている模様。こうした法案で守られ、今後も着実に残っていくことになるかもしれません。
日本は停波へ
令和の日本でも、昔懐かしいラジカセを愛する世代は存在します。しかしながら、こうした米国での動きとは逆に、すでに今年2月からは、一部のAMラジオ放送の運用休止がスタートしたり、2028年にはFMラジオ放送への転換を完了させることが目指されていたり。 災害時のインフラとして、AMラジオを廃止してしまって大丈夫か? その問いかけはあるものの、AMラジオ放送は一部の放送局を除いて停波に向けてまっしぐらです…(北海道と秋田の放送局は存続予定)。 昭和世代にとって、AMラジオはトークがイチオシで、FMラジオは音楽がいいという、両方セットの貴重なメディアだったりしました。なにげなくずっと流れてたり、あと野球中継でも、AMラジオにお世話になった人は多いはず。独特の放送文化が消えていってしまうのは悲しいように感じますけど、時代の流れは変えられないのでしょうね。 Source: AM Radio for Every Vehicle Act ※お詫びと訂正 [2024/5/14]記事初出時、本文中にAM放送局がすべて停波する記載がありましたが、一部の放送局は残る予定のため訂正しました。謹んでお詫びいたします。
湯木進悟