「中国・韓国」に完敗か…「マリオ・ポケモン」を生んだ日本のゲーム業界を衰退させた背景にあるもの
国内市場が縮み、海外展開に生き残りをかけるゲーム産業。ちなみに「ポケモンGO」はジョン・ハンケを代表とする米国のベンチャー企業ナイアンティックが開発したもので、日本発ではない。‛15年、ジョン・ハンケCEOは細井教授の所属する立命館大学が主催したカンファレンスで講演を行っている。 「無精髭で、ラフなTシャツ姿で京都に来られました。ジョン・ハンケCEOはファミコンの生みの親で、当時、立命館大学で教鞭をとられていた上村雅之教授(故人)に会うとイノベーター(変革者)同士で分かりあうことがあるようで、とても嬉しそうでした。 米哈遊(miHoYo)の『原神』は日本ゲームの影響を強く受けている。’00年以降、『青少年に悪影響を及ぼす』として、中国国内では13年間にわたって家庭用ゲーム機は禁止とされてきました。それでも中国に人たちは、厳しい規制をくぐり抜け、『紅白機(ホンパイチー)』と呼ばれるファミコン互換機で遊んでいました。 日本の蒔いたゲームの種が世界のクリエーターや消費者に深く、長い刺激を与えています。しかし、発信源の日本ではいまだに『子どものオモチャ』と目されているのではないでしょうか」(細井教授) カルチャーという言葉には耕す、という意味もあると指摘する。受け継がれてきたアドバンテージがある今、次代の人材を発掘し、育成する最後のチャンスの時でないか。 取材・文:岩崎 大輔
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