埼玉・HO坂手淳史主将、新戦力に期待「チーム力はだいぶ上がってきている」 3季ぶりVへ21日開幕/リーグワン
ラグビーのNTTリーグワン1部は21日、埼玉-東京SG(味スタ)など3試合が行われて4シーズン目が開幕する。2季連続2位の埼玉は20日、熊谷市内のグラウンドで最終調整。日本代表のHO坂手淳史主将(31)は3季ぶりのVを誓った。昨季終了後にFWとBKの柱が抜けたが、坂手は新司令塔候補のSO山沢京平(26)らの成長に自信を示した。 3季ぶりの王座奪還を目指す戦いが始まる。埼玉のHO坂手主将は新シーズン開幕を翌日に控え、胸を高鳴らせた。 「楽しみ。シーズンが終わったときに笑っていられれば。どう成長できるかが今季のキー」 直近2季はプレーオフ決勝で敗れたが、レギュラーシーズンは2022-23年が15勝1敗、昨季は16戦全勝だった。主将は「最後は負けているが、いいシーズンだったとは思う。(昨季とは)大きくは変わらない。精度の高い防御ができればいいラグビーができる。そこが土台」と、堅守速攻のスタイルを貫く。 W杯4大会連続日本代表で精神的支柱だったHO堀江翔太(38)が昨季限りで現役を引退。司令塔のSO松田力也(30)もトヨタに移籍した。ベテランのPR稲垣啓太(34)らはいるが、主軸が抜け、世代交代は不可欠だ。 期待される一人が、東京SG戦で「10番」のジャージーに袖を通すSO山沢京平。明大出身で176センチ、84キロの26歳。高校やU20など世代別日本代表に選ばれた経験を持つ。坂手は新司令塔候補について「周りがよく見えるし、キックやランもできる。10番にいることで(全体の)推進力が良くなっていくのではないか。それが彼の持ち味」と信頼を寄せる。FBで先発する兄・拓也(30)との〝ダブル司令塔〟にも注目だ。 次世代を担う選手たちの進化を促してきたロビー・ディーンズ監督(65)は「リーグワンで勝つこと、チームの未来に向けた投資や成長を意識してきた」と話し、坂手も「アピールする若い選手が増えてきているのは感じる。チーム力はだいぶ上がってきている」。攻撃的なスタイルを掲げる東京SGとの初戦から真価を発揮する。(石井文敏) ■リーグワン・大会方式 1~3部とも21日に4季目が開幕する。12チームによる1部のレギュラーシーズンは昨季から2試合増えて18試合。上位6チーム(昨季は4チーム)がトーナメント方式のプレーオフに進み、決勝は来年6月1日。2部は8チーム、3部は6チーム。入れ替え戦もある。