【高校サッカー】静学、3度目頂点へ…DF野田裕人(3年)はスピード生かした突破力が持ち味…全国選手権28日開幕
静学サッカー部のグラウンドは学校から自転車で約30分。その放課後の練習に、主将の野田は一番最初にやってくる。1月の新チーム結成時は股関節痛でプレーできず、「チームのために自分ができることをやる」と決めた。誰よりも早く来て練習に使うボールやビブスを準備。強い責任感を胸に、リハビリに励みながらチームを側面から支えてきた。 6月に復帰して全国総体8強入りに貢献。だが8月の遠征で左足第五中足骨を骨折して手術を受けた。それでも落ち込まなかった。逆に「絶対に県選手権に間に合わせる」と気合が入った。準決勝後の11月12日に完全合流。決勝では出番がなかったものの、12月8日に実戦復帰。「統率力がある。野田がいるといないでは全然違う」と川口修監督(51)を喜ばせた。 持ち味は50メートル6秒0のスピードを生かした突破力。昨年と同じ右サイドバックで攻守に躍動する。J1川崎入りも決まった。だが油断はない。「自分が一番下だと思っています」とレギュラー争いを冷静に見据える。全国優勝を果たすためには6連勝が必要だ。焦らずコンディションを上げていき、出番に備える。 (里見 祐司)=おわり= ◆野田 裕人(のだ・ひろと)2006年4月5日、岐阜県生まれ。18歳。小1からサッカーを始める。前所属はFCディバイン。172センチ、64キロ。血液型O。家族は両親、弟と妹。
報知新聞社