【囲碁】本因坊戦14日開幕 一力本因坊「歴史ある博物館で歴史ある本因坊戦ができてうれしい」
一力遼本因坊(棋聖・天元=26)に本因坊戦初登場の余正麒八段(28)が挑戦する、囲碁の第79期本因坊戦挑戦手合5番勝負第1局が14日、東京・上野「東京国立博物館」で開幕する。1873年(明6)に開設されて152年を迎える同館で、初めて囲碁の対局が行われる。対局前日の13日には前夜祭が行われ、両対局者が決意を述べた。 初防衛を目指す一力は2年前に井山裕太本因坊(当時)に挑戦した本因坊戦で、福岡県太宰府市「九州国立博物館」での対局はある。「歴史ある本因坊戦を歴史ある国立博物館でできるのはうれしい。博物館と同じ台東区の中学、高校に通っていたのでゆかりがあります。余八段とのタイトル戦は初めてですが、ベストを尽くして頑張りたい」と決意を表明した。 対する余は16年王座戦、17年十段戦、22年十段戦、王座戦、23年王座戦とタイトル戦に挑戦しているが、本因坊戦は初めてだ。今期の挑戦者決定トーナメントでは結城聡九段、小池芳弘七段、井山王座、芝野虎丸名人を下して勝ち上がってきた。「博物館での対局を楽しみにしてきました。厳しい戦いになると思いますが、自分らしく精いっぱい頑張りたいと思います」と述べていた。 本因坊戦は前期まで2日制7番勝負、優勝賞金2800万円だったが、今期から1日制5番勝負、優勝賞金850万円に規模が縮小されている。