岸田総理が裏金議員の処分指示 「派閥禁止」について麻生氏とどのような決着をつけたのか
ジャーナリストの須田慎一郎が3月18日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。岸田総理が指示した自民党派閥の裏金事件をめぐる関係議員の処分について解説した。
自民党派閥の裏金事件、岸田自民党総裁が関係議員の処分を指示
―– 岸田総裁)不記載の金額や程度、これまでの役職等の議員歴や説明責任の果たし方など、状況を総合的に勘案し、党紀委員会の議論を経て厳しく対応してまいります。 ―– 演説のなかで岸田総裁は、党派閥の裏金事件に関係した議員の処分について、茂木幹事長に対し結論を得るよう指示したことを明らかにした。
裏金問題に決着をつけ、反転攻勢につなげていきたい岸田総理
飯田)処分について注目されていましたが、まず党紀委員会に預けるのですね。 須田)岸田総裁としては裏金問題に決着をつけ、何とか反転攻勢につなげたいのでしょう。国賓待遇でアメリカへ行き、そのあと水面下で北朝鮮との関係を改善する動きがあるようですが、そういった外交上の成果をきっかけに反転攻勢を仕掛けたいのだと思います。そのためには、どんな形で決着をつけるのか。処分の問題や党則・党規約、ガバナンスコード等々の改正を通じ、党として再発防止策の決着をつけるという青写真を描いているのだと思います。
政治資金規正法違反には連座制を適用し、除名や離党勧告などの重い処分を盛り込んだ
須田)処分については党紀委員会に任せるのだと思いますが、もう1つ心配だったのは党則・党規約、ガバナンスコードに関して、場合によっては党大会で動議が出てくるのではないかということです。「総理総裁に一任された」と言われている改正案ですが、その後、「あのときの協議では一任していない」というような意見が出てきて、場合によっては党大会で動議を出すという方向になった。どこが引っかかったのかと言うと、政治資金規正法違反の場合、一義的に責任が問われるのは会計責任者や秘書ですが、それに対して連座制を適用し、除名や離党勧告というかなり重い処分もそこに盛り込んだのです。これが1点目。
「派閥の禁止」に関して麻生派とどのような決着がついたのか
須田)また、2点目がポイントなのですが、派閥の禁止です。ガバナンスコードにおいて派閥禁止を盛り込んだ。とりもなおさず麻生派、麻生太郎副総裁に対し、ある種の刃を突きつけた格好になりました。その辺りから不満が出てきたのだと思います。しかし結局、動議が出てくることはなかった。どんな決着がついたのかは非常に興味深いのですが、何とかやり過ごすことができたのです。